ニュース

ニュース

前田芳夫主任エンジニア(構造材料試験プラットフォーム)が「平成29年 日本鉄鋼協会 鉄鋼技能功績賞」を受賞

2017.04.10
前田芳夫主任エンジニア(構造材料試験プラットフォーム)は、3月15日~17日に首都大学東京 南大沢キャンパスで開催された日本鉄鋼協会において「日本鉄鋼協会 鉄鋼技能功績賞」を授与されました。同賞は、鉄鋼及びその周辺領域に関する業務において研究・技術開発を支援し、優れた技能、技術を発揮した者に授与されます。

以下は詳細な業績の紹介となります。
「構造材料データシートの疲労試験業務への貢献」

前田氏は一貫してデータシート業務と関連研究に従事してきました。特に、疲労データの信頼性を担保するために疲労試験機と油圧供給設備の運用及び保守管理において大いに貢献しました。これまでに「金属材料技術研究所 疲れデータシート」、「物質・材料研究機構 疲労データシート」(前田氏が関与したデータシート48部/資料集5冊)を発刊し、現在は宇宙関連材料強度データシート業務に携わっています(氏が関与したデータシート6部/破面写真集1冊)。
関連研究においては、基本となる室温大気中の軸荷重疲労試験に加えて、中温(300℃)環境の疲労き裂伝ぱ、薄板・ボックス構造梁の4点曲げ疲労、パイプ材の片持ち曲げ疲労、真空高温環境ひずみ制御疲労試験等を実施しました。それらの成果は、大型溶接継手の引張残留応力を考慮して最安全側の疲労強度を直接求める「σmax=σy保持疲労試験法」や、疲労強度2倍化を指向した低変態溶接ワイヤーの開発ならびに補修溶接技術等に反映されました。さらに現在は、次期国産ロケットエンジン開発に関わる疲労強度の信頼性評価に関し、JAXAとの共同研究を支援・貢献しています。
ページトップ