VAMASについて

日本代表委員からみなさまへ

西島日本代表委員

    西島元 日本代表委員
ご挨拶

1982年のG7サミットで合意されたプロジェクトであるVAMAS (Versailles Project on Advanced Materials and Standard; 新材料と標準に関するヴェルサイユプロジェクト) の目的は先進材料を使用した製品の貿易を促進することです。このために、標準化を下支えする測定基盤技術開発を国際協力によって行なっています。現在、VAMASには日本を含む16の国、地域または共同体が参加し、16のTWA (Technical Working Area; 技術作業部会) が活動しており、NIMSは日本代表機関の一つとして国内の取りまとめを行っています。また、VAMASはISOやIECなどの国際標準化機関とリエゾン関係にあり、密接に協力しています。VAMASの国際共同研究によって得られた成果を基に、多くのISO/IEC国際規格が作成されてきました。これは、VAMAS活動に参画することで研究成果を国際規格という形で社会実装することができるということを意味します。VAMASが開始されてから約40年が経過しましたが、先進的な材料やその評価試験法に関する国際標準化を推進する上で重要な国際協力プロジェクトであるという位置付けは今も変わりません。「使われてこそ材料」とよく言われますが、「使われてこそ標準」でもあります。研究者の独りよがりのようなマニアックな技術ではなく、材料が使われるために本当に必要な技術を標準化すること念頭に、VAMAS活動に取り組んでまいります。

2023年10月30日
VAMAS日本代表委員
国立研究開発法人物質・材料研究機構
国際標準化委員会副委員長
西島 元

藤本日本代表委員

    藤本俊幸 日本代表委員
ご挨拶

1982年ベルサイユで行われたG7経済閣僚会議において、日々開発が進む新材料やその評価方法の国際同等性確保等の観点から、VAMAS(新材料及び標準に関するベルサイユプロジェクト;Versailles Projects on Advanced Materials and Standards)が設立されました。
国際的に協調して評価方法を確立することにより、新材料による技術革新を先導することを意図しており、STMの発明と同時期、ナノテクノロジーの黎明期におけるVAMASの設立は先見性の高いものでした。
設立から40年余を経過した現在、ナノテクノロジーを含む数多くのプロセス技術の革新により高機能、高品質な新材料が開発され、更にそれを作り込んだ高付加価値な部材、製品となって我々の生活を豊かにしています。
世界規模での緊密な物流が実現されている現代において、信頼性および国際同等性の高い評価方法を開発と平行して整備しておくことは、製品や技術の円滑な普及の重要な要件と考えられます。


2023年9月1日
VAMAS日本代表委員
国立研究開発法人 産業技術総合研究所
企画本部 チーフ標準化オフィサー(CSO)
藤本 俊幸
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