材料研究の最新成果発表週間
![]() 11/14[月]-11/15[火]
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今年イチオシの材料はコレだ!第1回
本日から5回にわたって、今年ぜひNIMS WEEKでご覧いただきたいNIMSイチオシの材料や技術を、メルマガ読者の皆様だけに一足先にお届けします!(次号は11/2配信予定)
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大幅な高エネルギー密度化で実装に前進!
高活性Mg電池負極 万代 俊彦(エネルギー・環境材料研究拠点)
![]() 万代は、冶金学と電気化学の応用研究を展開し、これまでの研究で報告されてきたMg電池に比して数十%増に及ぶ高エネルギー密度化に繋がる負極材を開発しました。Mg合金は多くの特長があるものの、加工性に乏しいという欠点ゆえに、実用化に問題を抱えていました。本研究では、NIMSが蓄積してきた世界有数の軽金属材料塑性加工技術、すなわち結晶方位((0001)面配向)および結晶粒サイズ(<20µm)の制御、Caの元素ドープ、ならびに温間圧延による残留応力を軽減した箔化(40µm:市販品は100µm)等を駆使することにより、実装に前進しました。Mg金属電池への実装という本来の目的のみならず、軽量構造材料への応用も期待されます。驚きの新技術をNIMS WEEKで!
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従来型リチウムイオン電池の性能限界を
遥かに凌駕! 超軽量リチウム空気電池 野村 晃敬(エネルギー・環境材料研究拠点)
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野村は、ドローン等の小型飛行体にも搭載し得る超軽量かつ大容量・大出力の蓄電池、リチウム空気電池を開発しました。この電池には、コバルト等のレアメタルを用いず、正極には軽いカーボンナノチューブを何層にも重ねることにより、リチウムイオン電池のエネルギー密度の限界(<300Wh/kg)を遥かに凌駕するエネルギー密度(608Wh/kg)を達成。さらに正極を隙間だらけ(空隙率90%以上)にすることで、正極全体に酸素を満たすことが可能となり、乾燥空気(酸素約20%)でも純酸素と同程度の出力を実現しました。
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