カリキュラム

教育体制

入学から学位取得まで、横浜国立大学の指導教員と共に、NIMSの研究者は副指導教員としてNIMSを活動の拠点にした研究指導を行います。学生は、先端の研究現場で研究活動を行うことで、物質・材料科学分野における専門性を養いながら、博士号を取得できます。
学修成果は、シラバスに記載されている学習目標の達成度に対して、試験や課題、レポートなど相応しい方法を用いて評価されます。横浜国立大学NIMS連携大学院の学生は、横浜国立大学に行くことなく、必修科目を履修できるようにカリキュラムが組まれています。

プログラムの設置について

持続的に発展する安全で快適な社会の実現には、地球温暖化ガスの排出をゼロにする新エネルギー社会への移行が喫緊の社会的課題となっている。水素エネルギー利用や蓄電池の開発に代表される新エネルギー技術を幅広く社会に普及していくには、関連するエネルギー材料の創製はもとより、その特性を計測・評価し、理論的な性質の解明が不可欠となる。ここでは、最先端の研究設備を利用するだけでなく、必要に応じて装置を開発することも重要となる。
また、エネルギー材料の開発研究では、従来の理論が通用しないことも多く、工学の基礎をなす学問分野(電気化学、熱力学、熱工学、流体力学、材料力学、物性物理など)に立ち返ることも必要となる。即ち、俯瞰力、総合力を持つ研究者を育成することが、エネルギー材料工学に対する社会の要請となっている。

このため、理工学府博士課程後期の機械・材料・海洋系工学専攻と化学・生命系理工学専攻にエネルギー材料教育分野を設置する。この教育分野では、エネルギー材料の電気化学、熱工学、材料特性に関わる材料科学及び工学を主とした基礎力を養いつつ、応用に向けた幅広い専門性を修得させる。これにより、21世紀の持続可能社会を担うエネルギー材料工学の優れた研究者を育成することを目指す。

学生セミナー

本専攻では、博士課程のカリキュラムに学生の研究発表セミナーを取り入れています。専攻およびコースに所属する全学生と全教員が参加し、集中的に実施されます。発表も質疑応答もすべて英語で行われるほか、指導教員以外の教員からも講評を受けます。本セミナーは、プレゼンテーション能力や英語力の向上のほか、自己の研究の進捗状況を確認し、学位取得までのスケジュールを確かなものとすることを目的としています。