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物質・材料研究の『使える!メールマガジン』
vol.124
 
2022.4.13
テントウムシの写真
今月の一枚
テントウムシの接着原理

春の野原を飛び回る愛らしいテントウムシ。その脚裏は、剛毛なのにガラスのような平滑面もすべらずに歩くことができる。理由は、脚裏とガラスの間の「分泌液の厚さ」と「分子間力」にあった——40年もの間、謎とされてきた原理を解明したNIMSは、この成果を持続可能社会に求められる「繰り返し接着」に活用すべく研究を進めている。

HOT TOPICS
NIMSの最新情報をお届け!
一般公開2022メインビジュアルの画像
非常識な『ミカタ』~材料の科学者はこう考えた~ 
一般公開2022 4/24(日)10:00~
オンライン生中継&ミニ現地開催!

今年のNIMS一般公開はオンライン生中継&ミニ現地開催の2本立て! 「非常識な『ミカタ』~材料の科学者はこう考えた~」をテーマに、これまでにない発想や視点から生まれた材料・技術を、じっくり、たっぷりご紹介します。オンラインは4/24(日)10:00からYouTubeおよびニコ生チャンネルで生放送。お見逃しなく!(ミニ現地開催の事前予約は締め切りました)
※下記『研究者の目のつけどころ』のコーナーにて、詳しくご紹介します。

粘土膜で被覆したリンゴの写真
フードロスを救う新戦略!
粘土でリンゴの鮮度を保つ

地球上に豊富に存在する粘土。その粒径を調整した「粘土ナノシート」を果物の表面に塗布することで、腐敗やカビを防ぐことに成功しました。フードロスを減らす新技術として期待大!

....and more!
AIによる蛍光有機分子の設計図 人工知能で蛍光有機分子を開発

プレスリリース 3/10

有機デュアルゲート型アンチ・アンバイポーラトランジスタを用いた2入力論理回路の図 有機トランジスタの集積課題を克服

プレスリリース 3/10

電気化学自動実験ロボットの写真 自動実験ロボットとデータ科学の連携によりリチウム
空気電池のサイクル寿命を向上する電解液の開発に成功

プレスリリース 3/23

能動型磁気冷凍システムと開発した磁気冷凍材料の図 磁化サイクルを繰り返しても歪まない
磁気冷凍材料を開発

プレスリリース 4/1

NIMS公式ウェブサイト
TECHNIQUE
技術革新のキモ、ここにあり!
研究者の目のつけどころ
一般公開ラボぶらで紹介する研究成果の写真
一般公開2022特別企画
材料研究者の非常識な『ミカタ』
一般公開オンラインのメイン企画「ラボぶら」では、
材料研究者ならではの発想や視点を追って、
ラボからラボへと生潜入します。登場する材料・技術を一足先にご紹介!
ヤシガニのイラスト

★ラボぶら1:ヤシガニ
超強力なヤシガニのハサミ。「なんでそんな力が出るんだろう?」とは思いますよね。でも材料科学者は、なぜハサミが壊れないのかが気になった。そこから生まれた材料とは!?

多孔質物質のイラスト

★ラボぶら2:多孔質物質
スポンジのように穴がたくさん空いた「多孔質物質」。性能アップを狙うなら、素材の変更や改良を考えるもの。でも穴の方に着目したら、世界の水問題解決の糸口が!

タマムシのイラスト

★ラボぶら3:フォトニックラバー
色の変化が美しいオパールやタマムシ。宝石や服に使ったらきっとキレイ! でも材料研究者の手にかかれば、橋やトンネルの異変を知らせるセンサーになる!?

ガラスのイラスト

★ラボぶら4:ガラス
ガラスといえば、透明、硬い。いやいや、ハサミで切れるガラスもあれば、ハンマーで叩いても割れないガラスもあるんです。あなたの知らないガラスの『ミカタ』をご紹介!

水素のイラスト

★ラボぶら5:水素脆化(ぜいか)
水素社会の大問題は金属の中を水素が通り抜け、劣化させてしまうこと。どこをどうすり抜けるのか——神出鬼没の水素の動きを解明するため、材料研究者が投じた禁じ手とは!?

他にも、奥深い“表面”の解析技術、ハエからヒントを得た接着剤、逆転発想から生まれた電極材料、宝石で超強力な照明ができた、価値あるキズ有ダイヤモンドなどなど、NIMSの科学者ならではの『ミカタ』が詰まった新材料や技術をたっぷりご紹介します! 

BOOK
どっぷり浸かるサイエンスの世界
オトナ科学本
\今月はコチラ!/
本の表紙写真「黒執事」
『黒執事』
(18~22巻「緑の魔女」編)
枢 やな 著 
スクウェア・エニックス
庶務担当・Iのイチオシ!

19世紀末の英国を舞台に、主人公シエルとその執事が未解決事件や怪奇現象の真相を暴いていく物語。ファンタジーが好きで、この漫画も自然に手に取ったのですが、「緑の魔女」編と呼ばれる巻(18~22巻)は、科学的な背景も相まって、とても印象に残っています。
天才科学者の血を引く少女サリヴァンは、自身の村を守るために、幼いころから“魔法”と称した科学知識を徹底的に叩き込まれます。やがて“魔法”の作り手となったサリヴァンは「緑の魔女」として村の領主となり、“究極魔法”の完成に邁進します。しかし、シエルたちはこの“究極魔法”が、実は毒ガス“サリン”であることを突き止めるのです。
大人たちに騙されて化学兵器を作らされていたサリヴァン。それは、AIが創薬の目的で使われている一方で、化学兵器開発にも応用できるという最近の懸念と重なって、深く考えさせられました。果たして、サリヴァンはその非凡な才能を悪ではなく、善として生かすことができるのか——。結末をぜひ見届けてください!

あらすじ

2006年の連載開始以来、アニメやミュージカルも制作されている人気コミック。12歳ながら名門貴族の当主として「女王の番犬」を務めるシエルと、家事から戦闘まで完璧にこなす執事セバスチャンが繰り広げる、英国裏社会を描いたファンタジー。

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