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ナノ細孔を持つフラーレン結晶

高効率の有機薄膜太陽電池や有機エレクトロニクス材料の開発に期待

2013.01.23
(2013.01.30 更新)

MANAの超分子ユニット のロッククマル スレスタMANA研究者と山内 悠輔 独立研究者らの研究チームは、無数のナノ細孔を持つフラーレン結晶を世界で初めて開発した。

研究チームは、異なる溶剤を用いてフラーレンの結晶を析出させるという簡単な手法で、無数のナノ細孔と従来材料よりも約10倍高い表面積を持つフラーレン結晶を作り出すことに成功した。溶媒の量を変化させることで、結晶中の細孔の数とその大きさを完全に制御することができ、多様なナノ構造を作り出すことができる。

今回開発したナノ細孔有するフラーレン材料は、電気化学的に活性であり、今後二次電池の炭素電極や、高いホール輸送性を活かしたキャパシタなどに用いることが可能である。また、新しい有機電子材料として電子回路部品、半導体素子などにも用いることができると考えられ、これまでのフラーレンの用途にない新たなマテリアルとしての可能性も十分に秘めている。

図1 ナノ細孔有するフラーレン結晶の合成スキームとその電子顕微鏡像。




本件に関するお問い合わせ

独立行政法人物質・材料研究機構
国際ナノアーキテクトニクス研究拠点(MANA)
MANA独立研究者 山内 悠輔 (やまうち ゆうすけ)
TEL:029-860-4635
E-mail:Yamauchi.Yusuke=nims.go.jp([ = ] を [ @ ] にしてください)
独立行政法人物質・材料研究機構
国際ナノアーキテクトニクス研究拠点(MANA)
MANA研究者 ロッククマル スレスタ
TEL:029-860-4809
E-mail:SHRESTHA.Lokkumar=nims.go.jp([ = ] を [ @ ] にしてください)

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日刊工業新聞(2013年1月28日19面)