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かごの中の金の卵

-ナノ空間の金粒子が触媒技術に新たな道を拓く-

アジャヤン・ビニュ ( MANA独立研究者 )

安定化剤や還元剤を使うことなく、精密に大きさが揃った金などの金属ナノ粒子を合成する手法が世界ではじめて確立された。本技術は、触媒開発にとどまらず、物質分離、水素貯蔵、ドラッグデリバリー、燃料電池用の電極材料において多大な貢献をなすものと期待される。

図1 
左 炭素と窒素から出来ているナノポーラス物質(メソポーラス窒化炭素:MCN)内で、大きさの揃った金のナノ粒子ができる様子(金の卵が育つようである)

中 電子顕微鏡で見た金のナノ粒子(黒い部分)。背景に縞のように見えるのが、MCN。ナノ粒子はよく分散している

右 3つの化合物が一つの分子(プロパルギルアミン)になる合成模式図。触媒である金ナノ粒子は MCN の中に固定されているので、何回でも再利用できる