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グラフェンの新しい伝導制御技術を開発

世界初ヘリウムイオン照射で室温動作スイッチングトランジスタを実現

中払 周 *1、飯島 智彦 *2、小川 真一 *3、鈴木 真吾 *1、宮崎 久生 *4、黎 松林 *4、
塚越 一仁 *4、佐藤 信太郎 *1、横山 直樹 *1
*1 (独)産業技術総合研究所ナノエレクトロニクス研究部門 連携研究体グリーン・ナノエレクトロニクスセンター
*2 (独)産業技術総合研究所 ナノエレクトロニクス研究部門
*3 (独)産業技術総合研究所 ナノデバイスセンター
*4 MANA、NIMS

独立行政法人 産業技術総合研究所 ナノエレクトロニクス研究部門 連携研究体グリーン・ナノエレクトロニクスセンター 中払 周 特定集中研究専門員ら、ナノエレクトロニクス研究部門 小川 真一 招聘研究員らは、独立行政法人 物質・材料研究機構 国際ナノアーキテクトニクス研究拠点 塚越 一仁 主任研究者らと共同でグラフェンの新しい電気伝導制御技術を開発した。

今回開発した技術は、グラフェンに対してヘリウムイオン顕微鏡を用いてヘリウムイオンビームを照射することによって人為的に低密度の結晶欠陥を導入するものであり、その効果でグラフェンの中の電子や正孔の動きをゲート電極に電圧を与えることで変調することが可能になった。このような結晶欠陥の導入による伝導制御はこれまで理論的には予想されてきたが、実験的に室温でオン・オフ動作に至った例はなかった。今回開発した技術は、大面積ウェハにおいても既存の製造技術の枠内でのプロセスが可能である。

図1 試作されたグラフェン素子のヘリウムイオン顕微鏡像



図2 ヘリウムイオン照射で機能化されたグラフェンの室温における電流のオン・オフ動作(照射量8.7×1015ions/cm2)。挿入図はその対数プロット。




記事・報道

■新聞
科学新聞(2012年10月5日4面)


本件に関するお問い合わせ

独立行政法人 産業技術総合研究所 連携研究体グリーン・ナノエレクトロニクスセンター 連携研究体長

横山 直樹

Tel:029-849-1607

Fax:029-849-1186

E-Mail:yokoyama.naoki=aist.go.jp
([ = ] を [ @ ] にしてください)

国立研究開発法人物質・材料研究機構
ナノアーキテクトニクス材料研究センター(MANA)

連携研究体グリーン・ナノエレクトロニクスセンター ナノカーボン材料の開発と応用サブテーマ/グラフェンの合成とトランジスタ応用グループ 特定集中研究専門員

佐藤 信太郎

Tel:029-849-1485

Fax:029-849-1186

E-Mail:shintaro.sato=aist.go.jp
([ = ] を [ @ ] にしてください)

国立研究開発法人物質・材料研究機構
ナノアーキテクトニクス材料研究センター(MANA)

パイ電子エレクトロニクスユニット 主任研究者

塚越 一仁

Tel:029-860-4894

E-Mail:TSUKAGOSHI.Kazuhito=nims.go.jp
([ = ] を [ @ ] にしてください)


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