JST CREST 革新的計測解析領域 2024年度採択研究プロジェクト

材料デジタルツインで加速する磁性デバイス開発

Magnetic Materials research accelerated by Digital Twin (MMDT)

概要

高度情報化社会の進展に伴う消費電力の増大が社会課題となっています。揮発性の電荷ではなく不揮発性の磁気モーメントを情報媒体として使った磁性デバイス材料が省エネデバイスとして注目されています。最先端の磁性デバイスでは微細化や高速化が進み、新しい材料開発の障壁になっています。本研究では、磁性デバイスのスピン構造を放射光やレーザーを使った先端顕微計測により可視化し、シミュレーションで再構成するデジタルツイン構築を目指します。材料のデジタルツインにより材料特性を創発する起源を解明し、革新的な磁性デバイスの開発を加速させます。

デジタルツインとは

デジタルツイン(Digital Twin)とは、物理的な対象物やシステム、プロセスの仮想的なモデルをコンピュータ上でデジタルに再現するものです。デジタルツインは、センサーや計測装置から得られたデータを使って、実際の物体やシステムの動作や状態を反映し、分析・予測を行うために利用されます。製造業や医療、自動車の自動運転、物流の効率化など、多岐にわたる分野での応用が進んでいます。デジタルツインの構築には、データの正確なセンシング、リアルタイム性、モデリングが重要になります。

プロジェクト内容

本プロジェクトでは磁性デバイス材料のデジタルツインによって材料設計・開発を加速させるスキームの構築を目指します。その実現のため、先端的計測装置開発とデータ駆動・物理ベースのハイブリッドモデリングを両輪とした革新的計測・解析システムの実現を推進します。

プロジェクトメンバー