【講演】京都大学名誉教授乾晴行先生をご招待し、構造材料研究センターゼミが行われました。
【講演】京都大学名誉教授乾晴行先生をご招待し、構造材料研究センターゼミが行われました。
講演題名:金属間化合物の結晶塑性
概要:結晶塑性とは,端的に言えば塑性変形の素過程を解明することであり,すべり系やその臨界分解せん断応力を決定することに始まる.
このすべり変形を担う結晶欠陥が「転位」であり,結晶構造によりすべり系も転位の原子構造も異なり,その結果として転位の運動に必要な臨界分解せん断応力も桁違いに異なる場合も少なくない.転位はすべり面と呼ばれる結晶面上下の半結晶をすべり(バーガース)ベクトルに沿って相対的にずらす結晶欠陥として機能する.理解を容易にするために,すべり面は単一の結晶面で半結晶のすべての原子はすべりベクトルだけ変位するとして転位を記述することが多い.
しかし,これは FCC, BCC 結晶など単純な結晶構造の転位にしか当てはまらない.多くの金属間化合物がそうであるように,格子点に複数の原子集団が充てがわれる一般の結晶構造では,必ずしも転位はこのような単純な記述で表せないことが多い.シンクロシアー転位,ゾーナル転位などがその一例である.いくつかの金属間化合物の力学特性を様々な原子構造を持つ転位の運動をもとに詳述する.
