何度も充電し繰り返し使えるリチウムイオン電池。今や私たちの生活になくてはならないものだ。電気自動車用などリチウムイオン電池の大型化に伴い、レアメタルであるリチウムの資源不足が深刻化している。
リチウムは陸上の推定埋蔵量1400万トンに対して、海水中には2,300億トンが存在する。そのため海水からリチウムを回収する技術が近年盛んに研究されているが、これまでの方法では高コストな電極や装置が必要であった。その上、海水に溶けているリチウム濃度が低いため、低コストで簡便、なおかつ大規模化が可能なリチウム回収方法の開発が望まれていた。