量子マテリアル研究の第一線で活躍するNIMS内外の研究者7名による講演を生配信。各講演後は皆様からのご質問にお答えいたします。
視聴方法についてNIMSの“今”を伝えるニュースレター 【Vol.21 No.4】
量子技術にご興味ある方、必見!NIMSの量子マテリアル開発を語る座談会、「NIMS Award授賞式・学術シンポジウム」で講演をするNIMS研究者の研究内容、Award受賞者コメントなど、”量子”ずくめの一冊です。
NIMS NOWを読む量子マテリアル研究の第一線で活躍するNIMS内外の研究者7名による講演を生配信。各講演後は皆様からのご質問にお答えいたします。
視聴方法について本講演では、グラフェンNEMS(ナノ電子機械システム)技術の最近の進展と、単一ガス分子検出・ゼプトグラムレベル質量検出の原理、生体ガスセンシングへの応用、およびサブサーマルスイッチング(S << 60 mV/dec)応用などについて紹介する。また、集束ヘリウムイオンビームを用いた宙吊りグラフェンのシングルナノメータ加工技術と、それを用いたナノスケール熱制御の可能性についても議論する。
六方晶窒化ホウ素は窒素原子とホウ素原子のsp2結合による平面原子層が積層することによりなる層状化合物で、グラフェンや遷移金属ダイカルコゲナイド(TMDC)などの2次元原子層材料との組み合わせで多種多様な物理現象を明らかにする場を提供している。一方、六方晶窒化ホウ素自身も強いエキシトン発光を遠紫外領域で示すことから、紫外発光材料として注目されている。本講演では、この遠紫外発光特性を中心に六方晶窒化ホウ素の特異な光学特性について紹介する。
液滴エピタキシーは、1990年にNIMSが独自開発した半導体量子ドットの作製手法であり、量子ドットの形状の制御が容易なことや、材料の選別に関して、自由度が高いことなど、他の方法にない優位性がある。本講演では、液滴エピタキシーで作製する量子ドットを用いた量子光源の開発について、最近の研究を紹介する。
ダイヤモンドNVセンタは、高感度量子磁気センサへの応用が期待されている。優れたスピン特性は、ダイヤモンドが持つ高温材料としての物性に由来しており、室温でのスピンコヒーレンス時間で2msを超える値が既に報告されている。センサ感度の向上には、結晶品質を向上させ、NVセンタを適切に形成することが不可欠である。本講演では、量子磁気センサ応用を目的としたダイヤモンド結晶成長に関して、NIMSでの研究内容を述べる。
トポロジカル物質は物性物理学において盛んに研究され、物質データベースに基づく探索で何千ものトポロジカル物質が発見されている。本講演では我々の理論を中心に、トポロジカル物質の物理的起源と物質探索を議論する。例えばトポロジカルな物質と非トポロジカルな物質との間の相転移の研究を通じて、トポロジカル半金属と呼ばれる新しいクラスのトポロジカル物質を提案することができた。こうした研究を通じ既知の物質にも新たな興味が見出されてきている。
電子状態のトポロジカルな性質に基づく分類は、物質科学の世界に大きなパラダイムシフトを引き起こしている。トポロジカルに非自明な電子状態を有する物質は、これまでに無かった量子機能を発現する可能性がある。中でも、トポロジカル物質に現れるマヨラナ粒子は、将来の擾乱に強い量子コンピューター実現にとって不可欠と考えられている。本講演では私たちが行っているトポロジカル物質及びボルテックス制御の研究について紹介する。
三次元空間ではカイラルワイル粒子の質量はゼロでなければいけないことが良く知られている。本講演は二次元における有限質量カイラル準粒子の可能性に光を当て、その興味深い物理について議論する。蜂の巣格子にC6v対称なKekulé変形が加えられた場合、ディラック分散関係にギャップが開き、正六角形単位胞で定義され擬スピンをもつ固有モードとして、有限な質量を持つカイラル準粒子が現れる。我々はこの特異なカイラル準粒子を利用して、トポロジカル状態を実現する方法を解明した。講演では、具体例として、誘電体のみを使ったトポロジカルフォトニック結晶の創成と、その革新的トポロジカルフォトニック集積回路(TPICS)及びトポロジカル共振器面発光レーザー(TCSEL)への応用について紹介する。
量子技術にご興味ある方、必見!NIMSの量子マテリアル開発を語る座談会、「NIMS Award授賞式・学術シンポジウム」で講演をするNIMS研究者の研究内容、Award受賞者コメントなど、”量子”ずくめの一冊です。
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