動的照射効果の研究(永川研究室)トップページ 研究室メンバーの紹介 サイクロトロン材料照射試験施設 最近の研究成果紹介 耐照射材料グループのトップページ 物質・材料研究機構トップページ 九大 先端エネルギー理工学専攻
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はじめに

 本研究室では、核融合炉や軽水炉などの炉心部構造材料における照射下でのダイナミックな強度特性の機構解明、科学的予測、ならびに適切な対応の確立を目指して、サイクロトロン加速器を活用した国際的にも稀少な照射下での材料強度の実験的・理論的研究を進めています。

 また、当研究室は九州大学大学院総合理工学府先端エネルギー理工学専攻の先端エネルギーシステム学講座としての役割も担っており、大学院生が約半年間筑紫キャンパスで授業を受けた後、つくば市の物質・材料研究機構の当研究室に移り、研究活動に参加しています。

 

主な研究内容

(1) 照射誘起変形に関する研究

 国際熱核融合実験炉 ITER 等の核融合環境ならびに軽水炉炉心部環境における照射下クリープ・照射誘起応力緩和など、高エネルギー粒子による結晶原子の弾き出し損傷で生成される点欠陥(格子間原子や原子空孔)が応力下で直接かつダイナミックに誘起する激しい塑性変形について、計算機シミュレーションとサイクロトロンをもちいた照射下実験による研究を行っています。また、これまでの基礎的な研究を基に、軽水炉メーカーとも協力して実機の炉心部構造材料への適用も進めています。

 

(2) 照射下での疲労破壊に関する研究

 核融合炉用低放射化材料や軽水炉用材料を対象として、点欠陥の活発な動的活動が発生している照射下での疲労特性について、サイクロトロンをもちいた照射下実験を行っています。これまで既に316ステンレス鋼などにおいて非照射時や照射後とは異なる疲労挙動を見いだしており、現在、より先進的な原子力材料へ研究の対象を拡げるとともに、その機構解明を目指してさらにくわしい研究を進めています。(詳しくは、研究成果の紹介「高エネルギー粒子照射下の金属疲労」をご覧下さい)

物材機構サイクロトロン材料照射試験施設へ

NIMS サイクロトロン加速器

国際熱核融合実験炉 ITER 公式ウェブページへ

ITER-FDR 概念図
(ITER-EDA brochure より)