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第一回超鉄鋼国際会議(ICASS2002)開催報告標記国際会議(International Conference on Advanced Structural Steel) を去る5月22日(水)から24日(木)の3日間につくば国際会議場で開催しました。超鉄鋼研究プロジェクトをそれぞれに推進する中国、韓国、日本の3国が、超鉄鋼に関する国際会議を隔年持ち回りで開催することに合意し、その第一回として、中国金属学会、韓国金属学会ならびに日本鉄鋼協会の共催を得てNIMSの主催により開催されたものです。
組織委員会は主催共催4団体の代表で構成され、国際学術委員会には海外の著名な研究者10名にご参画頂きました。実行委員会はNIMS委員16名、外部委員9名で構成されました。開催準備実務はNIMS委員によって行いましたが、外部委員の方々にも構成企画についてご助言を頂きました。特に鉄鋼協会の代表委員である酒井拓先生(電通大)と小豆島明先生(横国大)には、超微細粒鋼と高速変形のセッションの企画にご尽力を頂きました。このように多くの方々のご協力を得て準備を進めてまいりましたが、第一回ということもあって発表論文数や参加者数の予測も難しく準備の不手際もございました。しかし、ふたを開けてみますと、発表講演数178件、参加者総数370名という大盛況の会議となりました。改めて関係の方々に深く御礼申し上げます。 会議は21日夕刻のGet Together Partyからスタートしましたが、多くの参加者が集い旧交を暖める姿が見られました。この中の多くは同日開催された第6回超鉄鋼WS会議にも参加されたようで、WSとICASSの連続開催の企画が功を奏したようです。
会議本番は、22日午前の基調講演(4件)より始まりました。ここでは、日本、中国、韓国そして欧州の超鉄鋼研究の動向が紹介されました。その後5会場に分かれて、合計20セッションで全て口頭による発表と討議を行いました。
第1日目に基調講演とBanquetが終了して2日目からの参加者数に懸念がありましたが、2日目終了時点でも220名を超える聴衆を数えました。また、「発表登録をしていないが是非発表討論を行いたい」という申し出があり、急遽時間外にprivate sessionを設けましたが、ここでも活発な討論がなされていました。さらに、2日目午後には韓国の研究者が「急用で初日から参加できなかったがこれから参加する」といってregistration deskに見えました。真剣に討議する、情報収集する会議であったと思います。 また、会議時間外に専門領域を同じくする研究者達が国外国内を問わず集い、独自の懇親会を開く姿が数多くみられました。その懇親会の企画者の多くはNIMS研究者であったようで、会場とNIMSが近接しているという状況が「交流の場」の提供に有効に働いたようでした。次回ICASSは2004年4月中旬に中国上海で、中国金属学会、鋼鉄研究総院、宝山製鉄所の主催で開催されます。ICASSが超鉄鋼研究の討論と交流の場として育っていくことに、我々は大いに協力するとともに研究面でのリーダーシップをしっかり確保してゆきたいと思います。 (SRC交流グループ主査:津崎兼彰)
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