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千現地区　管理棟1階　第2会議室

竹中康司
名古屋大学・大学院工学研究科　教授

固体中電子の持つ様々な自由度－電荷、スピン、軌道－と、電子の「入れ物」である結晶格子の特異性が協奏した複合自由度系の相変態は、時として巨大な熱・体積機能を物質に賦与する。熱輸送、熱電変換、蓄熱・蓄冷、冷凍、さらには熱膨張・形状・歪の制御などの熱・体積機能は、例えば廃熱を有効活用するシステムの構築など、工学的視点からも極めて関心が高い。ここでは、「幾何学的フラストレーション」という特徴的な反強磁性磁気相関に由来する「高エントロピー状態」により、磁気相変態に際して顕著な負熱膨張と熱量効果が発現する金属磁性体・逆ペロフスカイト型マンガン窒化物を中心に、熱体積機能性材料の今後を展望する。