秋冷の候、皆様におかれましては益々ご健勝のこととお慶び申し上げます。
独立行政法人 物質・材料研究機構(NIMS)がどのような研究を行い、成果を生み出しているかをより多くの方々に知っていただくため、平成13年のNIMS設立以来「NIMSフォーラム」を開催しています。お蔭さまで、今年で第13回を数えることとなりました。
第13回NIMSフォーラムでは、「未来のエネルギーをつむぐ新材料・新物質、ここに集結!」をキーワードに選びました。平成23年3月11日に発生した東日本大震災による東京電力株式会社福島第一原子力発電所の事故により、我が国のエネルギー戦略は大きく見直さざるを得なくなりました。今回のNIMSフォーラムでは、午後のオーラルセッションでエネルギー問題に精通された有識者お二人による特別講演を行っていただくとともに、NIMSのエネルギー関連研究を4テーマご報告します。一方、午前のオーラルセッションでは研究部門と研究センターによる概要説明を行います。
ポスターセッションでは、約70枚のポスターでNIMSの最新の研究成果と研究拠点事業などをご紹介するとともに、ご来場の皆様と研究者が直接情報交換していただくコアタイムを3回設けます。今後の発展が特に期待される研究ポスター11テーマについては研究トピックスミニ講演を行います。さらに、NIMS内の公募から厳選した若手博士研究者(ポスドク研究者)による研究成果11テーマをポスター発表し、優秀な研究成果について表彰する予定です。
平成22年6月に、科学技術政策担当大臣および総合科学技術会議有識者議員より発表された「国民との科学・技術対話の推進について(基本的取組方針)」では、双方向のコミュニケーション活動を「国民との科学・技術対話」と位置づけています。このNIMSフォーラムで世界を先導するNIMSの研究力を直接肌で感じていただき、NIMS研究者との対話の中から新たなブレークスルーの可能性を秘めた物質・材料研究や、将来の実用化の芽となり得る研究に出会っていただけるものと確信しています。