材料研究の最新成果発表週間
![]() 11/14[月]-11/15[火]
![]()
今年イチオシの材料はコレだ!最終回
今年ぜひNIMS WEEKでご覧いただきたいNIMSイチオシの材料や技術を、メルマガ読者の皆様だけに一足先にお届けします!
FILE. 8
温暖化抑止への突破口として期待!
環境にやさしい水素製造 阿部 英樹 (エネルギー・環境材料研究拠点)
![]() 阿部は、メタンと二酸化炭素(いずれも主要な温室効果ガス)から水素(クリーンな燃料)を製造するメタンドライリフォーミング(DRM)における副産物(一酸化炭素)を二酸化炭素に変換し、再びDRMで使用する循環型水素製造システムの開発を進めています。このシステムでは、DRMに対して優れた低温触媒活性と長寿命特性を発揮する根留触媒(ニッケルと酸化イットリウムが組紐のように互いに絡み合う特殊な構造の触媒)ならびに優れた水素分離特性(選択性と透過速度)のバナジウム合金分離膜を併用することで、最大で毎時19 Lの水素製造を実現しました。このシステムは、天然ガスやバイオガスからの水素製造を可能とし、地球温暖化抑止への突破口として期待されます。驚きの技術をNIMS WEEKで!
FILE. 9
農業、医療を変える!
AI嗅覚センサ 吉川 元起(機能性材料研究拠点)
![]() 多様なニオイ物質が測定対象となる嗅覚センサ開発では、それぞれのニオイ物質に対して応答性が異なる複数の感応膜が被覆されたセンサを用いて、ニオイをパターンで認識する方法が成果を挙げています。NIMSを中心に開発された膜型表面応力センサ(MSS)は、多様な感応膜を適用でき、感度や高速応答性に優れ、かつ小型で低消費電力など、汎用的な嗅覚センサとして使いやすい特長を有しています。そこで酪農における代謝病や飼料品質の迅速検査、ヘルスケア応用では呼気による疾病診断など、特に農業と医療への応用を目指した実証試験を進めています。同時に、MSSパートナーシップにおける産業ニーズと技術レベルのオープンな情報交換やNIMS発ベンチャー企業を介して、MSS嗅覚センサの社会実装を推進します。農業、医療を変えるAI嗅覚センサ、NIMS WEEKでご覧ください!
|
©国立研究開発法人 物質・材料研究機構(NIMS)
|