物質・材料研究機構 · エネルギー・環境材料研究センター · 水素材料分野
磁気熱量効果 / 300 K → 20 K → 0.05 K
磁性体に磁場をかけると温まり、磁場を抜くと冷える。私たちはこの一つの現象を、水素を液化し、量子コンピュータを冷やす機械に変えています。原理的に、気体圧縮式の冷凍機では届かない効率で。
00 / しくみ
THE MAGNETOCALORIC CYCLE — DRAG THE DIAL OR PICK A CHAPTER
磁化し、熱を捨て、消磁し、熱を吸う。この4工程を回すと、材料は始めより冷えた状態に戻ります。ダイヤルをドラッグして、各瞬間にスピン・温度・エントロピーがどう動くか見てください。20 Kで水素を液化する積層ベッドのAMRと、ミリケルビンに届くADRを切り替えられます。
※ 表示している温度・磁場・エントロピーは、サイクルの動きを追いやすくするために簡略化したモデルから求めた参考値です。実機の測定値ではなく、特定の材料や装置の性能を示すものでもありません。
01 / グループ概要
MAGNETIC REFRIGERATION SYSTEM GROUP — NIMS SAKURA SITE, TSUKUBA
私たちはつくば市の NIMS 桜地区、エネルギー・環境材料研究センター 水素材料分野に所属しています。磁気冷凍材料、超電導マグネット、極低温機器設計、システム実証まで一貫して手がけ、2022年には世界で初めてAMR(能動的蓄冷式磁気冷凍)による水素の液化に成功しました。
水素サプライチェーンの隘路は液化です。磁気冷凍はそこを熱力学の側から突き崩します。
くわしく → QC 0.05 K超伝導量子ビットにはミリケルビンが要ります。ADRは³Heも低温部の可動部も使わずそこへ届きます。
くわしく → SPACE宇宙X線・遠赤外線検出器には、打上げに耐え長期運用できるサブケルビン冷却が必要です。
くわしく → SENSORTES・SNSPD・MMC。センサと、それを冷やし続ける冷凍機の両方を作ります。
くわしく → DC計算コストの上限は冷却効率になりつつあります。磁気冷凍はその一つの答えです。
くわしく →磁気冷凍は、材料・電磁気・熱力学・機械設計が交わる場所にあります。どの分野から来ても、あなたに向いた問題が必ずあります。筑波大学等との連携大学院、NIMSインターンシップで学生を受け入れています。まずは装置を見に来てください。
02 / 研究紹介
FROM 300 KELVIN TO 50 MILLIKELVIN — FOUR RUNGS, ONE PRINCIPLE
ACTIVE MAGNETIC REGENERATIVE REFRIGERATION
ガドリニウムは磁場に入れた瞬間に数ケルビン温まります。この効果を蓄冷器の中で積み上げ、磁場と同期して熱媒体を往復させると、小さな効果が実用的な温度スパンに育ちます。冷媒ガスも圧縮機も不要。作動物質は固体です。
WORLD-FIRST AMR HYDROGEN LIQUEFACTION — 2022
水素は20.3 Kで液化し、現状ではそのエネルギーの約3分の1が液化に費やされています。2022年、私たちは世界で初めてAMRによる水素液化に成功しました。現在は大型化を進めており、二つの蓄冷器を組むタンデム構成で磁気力を打ち消し、機械仕事を回収し、第二法則効率を従来サイクルより大きく引き上げています。
TES · SNSPD · MMC · KID
転移端に置かれた超電導体は極めて鋭敏な温度計になり、光子1個を捉えます。そこに至るには磁気シールド、振動対策、較正が必要で、これらは冷凍機の設計と切り離せません。
ADIABATIC DEMAGNETIZATION REFRIGERATION
1 K以下では、同じ原理が主役になります。ADRは³Heを使わず、低温部に可動部を持たずに数十ミリケルビンへ到達します。超伝導量子コンピュータや宇宙搭載検出器の冷却に本質的に向いた方式です。私たちはその心臓部となる小型超電導マグネットを開発し、連続運転化に取り組んでいます。
磁気冷凍のしくみと水素液化への応用を、NIMS公式チャンネルが4分で紹介しています。
装置は自分たちで作ります。それを可能にしているのが、材料系の研究室にはあまり置いていない、この設備群です。
これに加えて、一般的な工作機械も一式そろえています。午前に設計した部品を、その日の午後に削って溶接して測れる、という体制です。
03 / 研究活動
SINCE 2019 — EVERY MEMBER PUBLISHES, STUDENTS AND POSTDOCS INCLUDED
2019年以降の業績を掲載しています。出典:NIMS研究者総覧 SAMURAI
04 / メンバー紹介
CLICK A CARD FOR THE FULL PROFILE
上に挙げたメンバーのほか、グループはこの人たちで動いています。
過去の在籍者たち(2021年度〜)
05 / イベント
SNOWBOARDING, GOLF, FESTIVALS, BARBECUE, BASKETBALL — CLICK A CARD FOR MORE PHOTOS
06 / お問い合わせ
PICK THE ONE THAT FITS YOU — WE ANSWER ALL THREE
07 / アクセス
3-13 SAKURA, TSUKUBA, IBARAKI 305-0003, JAPAN