マーク 冶金グループ
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研究内容>精錬

不純物元素の制御と積極的利用
* 溶解・脱酸過程のプロセス工学
* 溶湯組成制御,介在物制御


溶解・脱酸・凝固過程における脱酸生成物、介在物中不純物の挙動
高リン含有溶鋼のMn-Si脱酸・凝固時のPの挙動を、MnO-SiO2-Fet0系スラグと固体鉄または溶鉄を平衡させ、両相中のリンと酸素濃度から、以下の式で表されるリン吸収能の尺度であるフォスフェイトキャパシティ(CP043-)を求め、評価する。

(1)

図1と図2は、固体鉄温度帯および溶融鉄温度帯におけるフォスフェイトキャパシティを示す。高温より、低温の方が大きい値となり、1873Kでは約1016を、1673Kでは約1019を得た。従来のCaO系スラグに比較してフォスフェイトキャパシティは非常に小さく、Mn-Si脱リン時にはリンはスラグ中へほとんど移行せず、鋼中に残留することがわかった。

図1 1673から1773KにおけるMn0-Si02-Fet0系スラグのフォスフェイトキャパシティ
図2 1823および1873Kにおける
Mg0satd.-Mn0-Si02-Fet0系スラグの
フォスフェイトキャパシティとMg0濃度