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安全かつ高効率に遺伝子を細胞へ導入できるナノシート開発に成功

-血友病や糖尿病など、遺伝性疾患や難治性疾患の細胞治療へ応用-

2012.08.02
(2012.08.02 更新)

Qingmin Ji*1、山崎智彦*2、花方信孝*2、Michael V. Lee*1、Jonathan P. Hill*3、
有賀 克彦*3
*1 MANA、NIMS *2 ナノテクノロジー融合ステーション、NIMS 
*3 MANA、NIMS;CREST、JST

MANAの超分子ユニットとバイオマテリアルユニット生命機能制御グループの研究者らは、動物細胞に特定の遺伝子を高効率かつ安全に導入できるナノ構造のシートを開発し、その成果を実証しました。

本研究では、動物由来ではない無機物のシリカだけを用い、表面からナノスケールの壁が無数に突き出したナノシートを開発しました。このナノ構造シリカに遺伝子を固着させ、細胞を接触させると、極めて効率よく遺伝子が細胞内に導入されることがわかりました。本方法では動物由来の遺伝子導入促進剤を必要としないことから、安全かつ簡便な固相トランスフェクション法となります。

図1 ナノ構造“シリカ立て板“の電顕写真。



図2 “シリカ立て板”からの遺伝子導入




本件に関するお問い合わせ

(1) 遺伝子導入について
独立行政法人物質・材料研究機構
国際ナノアーキテクトニクス研究拠点(MANA)
MANA研究者 山崎 智彦(やまざき ともひこ)
TEL:029-860-4845
E-Mail: YAMAZAKI.Tomohiko=nims.go.jp ([ = ] を [ @ ] にしてください)
独立行政法人物質・材料研究機構
ナノテクノロジー融合ステーション
ステーション長 花方 信孝(はながた のぶたか)
TEL: 029-860-4774
E-Mail: HANAGATA.Nobutaka=nims.go.jp ([ = ] を [ @ ] にしてください)
(2) 材料作成について
独立行政法人物質・材料研究機構
国際ナノアーキテクトニクス研究拠点(MANA)
主任研究者 有賀 克彦(ありが かつひこ)
TEL: 029-860-4597
E-Mail: ARIGA.Katsuhiko=nims.go.jp ([ = ] を [ @ ] にしてください)
独立行政法人物質・材料研究機構
国際ナノアーキテクトニクス研究拠点(MANA)
MANA研究者 吉 慶敏(ジ チンミン)
※日本語対応可
TEL:029-851-3354 (内線 8923)
E-Mail: JI.Qingmin=nims.go.jp ([ = ] を [ @ ] にしてください)

記事・報道

■新聞
科学新聞(2012年8月24日4面)
化学工業日報(2012年8月9日5面)