ベルト型高温高圧装置の開発と
物質・材料研究

ベルト型高温高圧装置の外観

  • 高圧プレス(右図ベージュ部分)の中に、硬合金製の高圧容器(同灰色部分)を配置したものである。

  • 超高圧グループは以下の高圧プレスを有しており、実験条件・研究目的に合わせて使い分けている。
    • 30,000ton プレス
    • 14,000ton プレス
    • 2,000ton プレス
    • 1,500ton プレス
    • 500ton プレス

高圧容器(ベルト型装置)

  • 高圧容器は、上下一組の対向アンビルと、ベルトと呼ばれるシリンダーからなる。

  • シリンダーの中央に、試料を入れた高圧セルを配し、向かい合ったアンビルが上下からそれぞれ進んで、高圧セルを加圧する。

  • 高圧容器が大きくなれば(アンビル先端径やシリンダー内径が大きくなれば)、圧力の上昇が困難になるが、大容量の試料をより均一に高圧処理できる。

高圧セルと試料

  • 高圧セルは、シリンダー状ないしディスク状のヒーターと圧力媒体、その他のパーツからなる。試料は金属等のカプセルに充填し、高圧セルの中央部に配する。

  • 上下アンビル間に電流を流すことで、高圧セル内のヒーターに通電し、試料部分に高温高圧環境を実現する。

ベルト型高温高圧装置の開発

高圧セル(8GPa領域)

これまでの主要な成果

高圧装置・利用技術開発

  • 8GPa、2500℃領域における定常的な高圧合成(1990年)
  • 10GPa、2000℃領域の安定な高圧実験を可能にした、発熱体(TiC・ダイヤモンド複合体)の開発(2003年)
  • テーパー型超硬合金製増圧板を用いた、12GPa、1000℃領域の高圧・高温発生(2004年)
  • 2GPa、3000℃領域の高圧、高温合成セルの開発(2004年)
  • 高圧・高温度下における流体相封止技術の開発

耐摩耗性、超硬質材料の開発

ワイドバンドギャップ半導体結晶の合成

開発目標

  • 12GPa、1500℃領域の高圧・高温実験の定常化
  • 15GPa、1500℃領域の高圧・高温発生
  • 高圧下における大型単結晶の成長と不純物制御技術の革新

研究テーマ

  • 高圧装置、利用技術の開発
  • 高品位耐磨耗、超硬質材料の開発
  • 高輝度深紫外線発光材料の開発
  • 新規超硬質材料、ワイドバンドギャップ材料の探索と材料化