国立研究開発法人 物質・材料研究機構(NIMS) 国際ナノアーキテクトニクス研究拠点(MANA) 表面量子相物質グループ

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研究設備

超高真空環境(UHV)・極低温(VLT)・強磁場での表面物性探索を行うため、オリジナルのトランスポート計測システムを開発しています。このシステムは以下の二つの装置から構成されています。

1) UHVトランスポート測定装置

試料清浄表面の準備から、原子レベルでの試料表面の評価、電極の取り付け、トランスポート測定まで超高真空環境(~1×10-10 mbar)を破らずに一貫して実験を行うことができます。試料評価には低速電子線回折(LEED)・走査トンネル顕微鏡(STM)などを用い、液体ヘリウムフローによる温度可変型クライオスタット(ARS社Helitran)を用いて、室温から約1.8 Kの極低温まで測定が可能です。

2) 強磁場UHV-VLTトランスポートSTM装置

強磁場(9 T)かつ極低温(400 mK)のUHV環境下でトランスポート測定とSTM測定を行うことのできる装置です。試料は前述のUHVトランスポート測定装置で準備し、そこから交換室を介してUHV対応のクライオスタット(Cryogentic社)に導入してから測定を行います。装置間の試料の搬送には、UHV Suitcase(Ferrovac社)を使用することで、試料の清浄性を保つことができます。付属の準備チャンバー内で、STM測定用の試料を準備することもできます。試料ヘッドは切り離し可能なカプセル構造になっており、カプセルを交換することでトランスポート測定とSTM測定を切り替えることができます。

その他には

  • UHV-LT走査トンネル顕微鏡
  • 無冷媒冷却超伝導マグネットシステム
  • レーザー2光子角度分解光電子分光装置
などの装置を使って研究を行っています。

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