チームリーダー／研究開発課題リーダー
万代 俊彦
物質・材料研究機構 エネルギー・環境材料研究センター 電池材料分野 二次電池材料グループ 主任研究員
研究開発課題５：元素戦略電池
元素戦略電池は、レアメタルをはじめとした希少金属を使用しないため、安価で大規模化が容易いという特徴があり、大型の定置型蓄電池に最も適しています。中でも2価の酸化還元反応を利用することが可能なマグネシウム金属電池(RMB)は、既存のリチウムイオン電池(LIB)を凌駕する高エネルギー密度な次々世代蓄電池の本命として期待されています。また、ナトリウムイオン電池(NIB)は近年の国際的な研究開発競争を通じて、LIBに迫る電池容量と寿命を持つものが報告されていますが、NIBの社会実装にはLIBを凌駕する性能が求められます。
本課題では、二価イオンが可逆に脱挿入・拡散する電極材料や電極-電解液界面の能動制御技術の開発を通じて【マグネシウム金属電池(RMB)のプロトタイプ創出】に挑戦するとともに、計測-計算科学との有機的な連携により高出力の発現機構を解明することで【NIBの高出力化】に向けた材料およびプロセス開発の指針を明確化します。