(2) 高効率火力発電用耐熱鋼の研究タスクフォース(耐熱鋼タスクフォース)
超々臨界圧火力発電プラントの実現に向け、第1期で得られた粒界近傍組織を長時間安定化する材料設計指針に基づき、主蒸気管等の大径厚肉鋼管創製の材料最適化をはかるとともに、溶接HAZ部の薄肉化や細粒部の析出抑制によるタイプWクリープ破壊の抑制、表面保護皮膜による高温水蒸気中の耐酸化性向上をはかり、耐熱鋼構造部材の高強度化と超寿命化を達成する。

研究のまとめ : |
CO2削減耐熱鋼 (高効率火力発電用) |
材料大型化、溶接継手のクリープ強度向上など工業化に向けた総合特性向上に取り組みます。
■ 成 果
- ボロン添加9Cr鋼の母材のクリープ強化に微量の窒化物による析出強化が有効であることを見いだしました。
- 機械的特性に有害な窒化ボロン(BN)介在物が生成するボロンと窒素の、組成の条件を決定しました。
- Crショットピーニングと予備酸化処理の組み合わせにより、試料表面に高Cr濃度の保護酸化皮膜を形成させ、耐水蒸気酸化特性を向上させることに成功しました。
- Cフリーマルテンサイト合金やフェライト母相を利用した15Cr鋼の、革新的耐熱材料のクリープ強度を、金属間化合物の析出強化により向上させることに成功しました。


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