ワイドギャップ半導体グループ

2022.01.13 更新

ダイヤモンド、及び窒化物半導体を中心とするワイドバンドギャップ半導体材料は、省エネルギー化をもたらす次世代の光・電子材料として期待されています。当グループは、1980年代に世界で初めてダイヤモンド気相合成 (Chemical Vapor Depositon︓CVD) による単独粒子形成に成功し、その技術を確立しました。以来、ダイヤモンドCVD技術のスタンダードとなったマイクロ波プラズマCVD法をはじめ、n型半導体、pn接合形成とその深紫外線LED動作など数々の世界初の成果を生み出してきました。世界中で宝飾用ダイヤモンドに一部使用され始めているCVD法は、我々が生みだした日本オリジナルの技術です。現在我々は、電子デバイス化の出口を見据え、pn接合、ショトキー接合、機械電気結合素子等の基本構造形成を行い、ワイドギャップ半導体の優れた特性を引き出そうとしています。また、ワイドバンドギャップ半導体材料の高品質化と不純物ドーピング制御についても、基礎研究として実施します。

専門分野・研究対象

第3期において等グループは、(1)高誘電体を用いたダイヤモンドFETの作製と動作機構の解明、(2)ダイヤモンドpn接合センサおよび電子エミッタ源の開発、(3)高耐圧ダイヤモンドダイオードの開発、(4)ダイヤモンドマイクロマシンスイッチの開発、および(5)InGaN薄膜pin接合による光電変換デバイスの開発、に成功してきました。第4期では、これらデバイスの高性能化を目指して、ワイドギャップ半導体における接合、ドーピング、欠陥等がデバイス特性に及ぼす影響を理解し、ワイドギャップ半導体に適したデバイス設計の指針を示します。同時に、近年注目を集めているダイヤモンドスピントロニクス研究など、新たな利用分野開発に向けて、極限的性能を引き出す結晶成長技術の高度化に取り組みます。


お問い合わせ先

ワイドギャップ半導体グループ
〒305-0044 茨城県つくば市並木1-1
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