ナノイオニクスデバイスグループ

多様な新機能を可能にするナノイオニクスデバイスを創る

2021.06.09 更新

次世代ナノデバイスの重要性

身の回りの情報通信機器には多くのエレクトロニクスデバイスが使われており、それらの大多数は半導体デバイスです。半導体デバイスは、微細化と集積化の技術開発に支えられて目覚ましい発達を続けていますが、近い将来その進歩が鈍化すると危惧されています。今後、次世代の高度情報化社会へと持続的に発展するためには、従来の半導体デバイスとは異なる原理で動作する、新機能や高性能化を実現するデバイスも積極的に創らなければなりません。私たちは、この新規デバイスとしてナノイオニクスデバイスなどに着目しています。


固体内のイオンの移動や分子の変位を利用したナノアーキテクトニクス

従来の半導体デバイスとは異なるナノイオニクスデバイスの特徴は、結晶骨格を成すイオンの移動をナノスケールから原子スケールで制御して動作することにあります。電子と比べて質量やサイズが著しく大きなイオンの移動制御は、結晶構造や界面構造などを再構築することであり、物質・材料における可逆的なナノ建築 (=ナノアーキテクトニクス) を可能にします。ナノイオニクスデバイスは、このナノアーキテクトニクスの利用により、外部電圧などの印加により機能的・構造的な変化を起こす可塑性を有しています。この可塑性は脳のシナプス機能の重要な特徴であることから、ナノイオニクスデバイスは人工知能用デバイスとしての応用も可能です。また、イオンよりも更にサイズの大きな分子の変位などを利用することによってもナノアーキテクトニクスによる様々な機能性分子デバイスの創製が可能です。


専門分野・研究対象

図1 : 固体内のイオン移動によるイオニック・ナノアーキテクトニクスを利用した、人工知能など様々な機能性ナノイオニクスデバイスの開発研究



私たちは、固体電気化学、固体イオニクスとナノテクノロジーを基盤として、多様な新機能を可能にするナノイオニクスデバイスの創製を目指しており、その研究指針を図1に示します。イオン伝導体内の局所的なイオン移動によるイオニック・ナノアーキテクトニクスを利用することにより、従来の半導体デバイスでは得られなかった新機能や高性能を可能にするナノイオニクスデバイスを創製します。例えば、原子スイッチ、脳型デバイス、全固体型電気二重層トランジスタ、オンデマンド型多機能デバイス、転移温度の制御が可能な超伝導デバイスなどです。さらに、これらの新原理で動作するナノイオニクスデバイス創製の基礎・基盤研究を基にして、関連企業との共同研究によって実用化のための開発研究を積極的に進めていきます。

また、私たちは、有機単分子や単一導電性高分子鎖などを相互に接続した分子ナノシステムの構築法と、その機能計測法の開発も行います。それにより、単分子ダイオードや単分子トランジスタ等の機能発現を実証し、単分子デバイス回路の開発を目指します。また、ナノイオニクスを利用したキャリアドーピング等により、分子ナノシステムの機能制御や新機能発現を目指します。


お問い合わせ先

ナノイオニクスデバイスグループ
〒305-0044 茨城県つくば市並木1-1
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