磁気冷凍材料グループ
(Magnetocaloric Materials Group)

2019.04.01 更新

NIMSで開発する水素液化のための磁気冷凍システムに実装する磁気冷凍材料を開発しています。
磁気冷凍材料に求められる性質は多様ですが、なにより磁場をかけると大きなエントロピー変化ΔSを示すことが大切です。
具体的には液体窒素の沸点付近の約−200℃から液体水素の沸点付近の約−250℃までの間を磁場4 TまででΔS = 0.1〜0.3 J/K cm3程度の巨大なエントロピー変化が必要だとされています。磁場をかけると磁化が急増する遍歴メタ磁性転移などの1次の磁気転移を上述の温度磁場範囲で生じる物質が有望です。そのような物質の探索や改質により磁気冷凍システムに用いる材料を開発します。

専門分野・研究対象

以下の分野のテーマを研究しています。

①合金系材料の開発
現在、室温付近の磁気冷凍も含めて、ホイスラー合金、ラーベス相合金、La(Fe,Si)13などが良好な磁気熱量効果を示すことが一般的に知られています。これらの物質の動作温度を水素液化に適した温度にするべく元素置換などを行っています。また1次転移を起こす磁気冷凍材料のサイクル疲労を抑える方法を検討するなど実用を強く意識した開発を行っています。

②非合金系材料の開発
セラミックス (酸化物) やセラミックスと合金の中間的な性質をもつ3d遷移金属硫化物等にも1次の磁気転移を示す物質があります。そのような物質を探索し磁気冷凍材料としての性能を評価しています。中には希土類元素の比率が少ないものや全くないものがあります。それらはコスト面等で有利な材料として特に注目して研究しています。

③電子物性の研究
量子振動や光電子分光で遍歴メタ磁性体のバンド構造を解明したり、モット絶縁体の磁気的性質を明らかにするなどの学術的な色合いが濃い研究も行っています。これらの知見が新しいアイディアに基づく革新的な磁気冷凍材料の開発につながると期待しています。


お問い合わせ先

磁気冷凍材料グループ
〒305-0044 茨城県つくば市並木1−1
TEL: 029-860-4771
E-Mail: SAKURAI.Hiroya=nims.go.jp([ = ] を [ @ ] にしてください)