航空機のジェットエンジンや発電用ガスタービンにおける高出力・高効率化を目的として、高温での強度や耐酸化性に優れたNi基超合金を開発してきました。鍛造 (Wrought) による材料開発から精密鋳造 (CC) 、一方向凝固 (DS) を経て単結晶 (SC) による製造により、耐用温度が大幅に向上してきました (図1) 。Ni基単結晶合金の開発には、γ'相析出量とγ相/γ'相の格子定数ミスフィット等を制御することで析出硬化と界面転移網微細化による強化を図り、世界最高の耐用温度1117℃の合金開発に成功しています。今後は、更なる耐用温度の向上と実用化を目指します。
詳細は、材料のチカラ コラム「超合金 (
www.nims.go.jp/chikara/column/superalloy.html) 」をご覧ください。
また、母相と析出相との界面を制御および製造プロセスの改良により、ラメラー組織を制御した軽くて強い一方向凝固TiAl翼の実現を目指しています(図2)。