データシステムグループ

FAIRなデータ管理を実現する材料データプラットフォームのシステム開発と安全運用

2022.10.13 更新

(1) 材料データプラットフォームシステムの設計・構築
材料研究に関するデータを「つくる」「ためる」「つかう」「見る・引用する」機能を利用者に提供する統合型材料データプラットフォームシステムを設計・構築します。

(2) サービスの提供
統合型材料データプラットフォームを運用して、ユーザフィードバックを得ながら、NIMS内外への持続的なサービスを提供し、あわせてプラットフォームの機能向上をはかります。

専門分野・研究対象

材料データシステムグループでは、材料データプラットフォームの機能開発および安全運用をミッションとして、業務を推進しています。

機能開発では、まず、NIMS発のデータを公開する基盤となるMaterials Data Repository(MDR)の開発を当グループで担当しています。本システムは、登録されたデータに対して、全世界的なデータ識別子であるDigital Object Identifier(DOI)を付与し、DOIを利用した様々なグローバル検索サービスと連携することで、登録されたデータを見つけ出せるようにします。これによりMDRは、NIMSの情報発進機能の重要な一翼を担うことになります。

こうしたデータ公開に至るまでには、それ以前のデータ管理も重要な課題です。材料研究分野においては、マテリアルズ・インフォマティクスという新時代の研究方法が台頭する中で、データ管理は、その方法を支える屋台骨としてだけではなく、研究に携わる者の責務として広く認識されつつあります。こうした中で、管理するデータが満たすべき用件として言及されることが多いのが、FAIR原則 [1] です。FAIRという言葉は、具体的な4つの要件「見つけ出せる : Findable」、「アクセスできる : Accesible」、「相互運用できる : Interoperable」、「再利用できる : Reusable」の頭文字から成り立ちます。

材料データプラットフォームにおいても、このFAIR原則を満たしたデータ管理の実現を目指します。そのためには、データ管理に携わるシステム同士の連携が不可欠ですが、当グループでは、その連携を取り持つ「コアシステム」の設計・開発を担当しています。具体的な連携の方式として、各システムへのログインを統合するシングルサインオン連携、各システムから共通に利用される情報を供給するマスターデータ管理連携、システムを跨いで、データやメタデータを統一的に扱う研究データ管理連携を掲げ、それらを実現するシステム機能の設計・開発・運用を行っています。

開発されたシステムを統合し、安全に、持続的に運用することも、当グループの重要な責務です。材料データプラットフォームを支えるハードウェアの管理を担うほか、ミドルウェア、アプリケーションに至るシステム運用、およびそれらのプロセス化を積極的に推進しています。

[1] https://biosciencedbc.jp/about-us/report/fair-data-principle/
FAIR原則 (「THE FAIR DATA PRINCIPLES」和訳) - NBDC




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