セラミックス表面・界面グループ

2020.05.27 更新

セラミックスは微粒子、界面、表面の反応場を有しそれぞれで機能性を有しています。本研究グループでは合成に着目し表面と界面が動作する事でなし得る合成と機能性に着目して研究を進めます。特に、難焼結性材料を合成のターゲットに置き、ソフト化学合成、固相反応法で反応場を制御し、さらに、イオン注入、HIPで反応性を高めます。得られた合成物をセクター型質量分析装置、低速イオン散乱、分光法等で解析し、高温で動作するメカニズムの推定に欠陥化学を利用し、合成の要素技術を集積しさらなるセラミックス科学を目指します。

研究対象

緻密なセラミックスを得難い難焼結性の物質を研究の対象としています。例えば、酸化スズ(SnO2)、酸化ガリウム (Ga2O3) 、酸化ランタン(La2O3) 、酸化インジウム(In2O3)他、様々な組成の酸化物です。様々な酸化物をソフト化学合成で粉末を合成し、固相反応法で反応場を制御します。これらを緻密かつ大気安定性を向上させ、緻密化に効果的な添加物の焼結時のメカニズムを解明します。ソフト化学合成の粉末や緻密化したセラミックスから薄膜を合成し、電気的な特性測定を行う事により新しい特性を見いだす事を目指します。



酸化物ガスセンサ材料の薄膜化に取り組んでいます。しかし、難焼結性材料が多く、薄膜用の高密度で最適な抵抗値を有するターゲットを入手する事は困難です。そこで、SnO2やIn2O3の難焼結性のセラミックス合成を行い、これらをターゲットに利用してスパッタ法等で薄膜を作製しガスセンサの評価をしています。



当グループでは緻密化したセラミックス中の水素や酸素欠陥の評価を行っています。これらの評価はデバイス化した後の劣化メカニズムの理解に役立ちます。さらに薄膜や粉体膜のガスセンサ特性を評価しています。特性の理解を深めるために表面第1層の評価を行い、表面でのガスの反応メカニズムの研究へと展開しています。


主要設備等

完全2重収束の光学系を有する質量分析装置です。微量元素の検出、同位体分析、水素分析で使います。(図1)

200keVのエネルギーでイオン注入可能な装置です。ガスは勿論、20種類程の金属イオンを注入出来ます。(図2)

図1


図2




最近の主要な成果等


酸化亜鉛はガスセンサとして研究されてきています。ドナーであるAlをイオン注入し拡散アニールすると不純物であるLiが酸化亜鉛内に拡散し固溶します。Alが存在することで多くのLiがZnOに固溶できるようになります。



Al注入ZnO(as-implanted)とLiを入れたAl:ZnO(pre-annealed)試料に18Oトレーサーを拡散させて得られた酸素拡散の温度依存性を示した図です。Pre-annealed試料では酸素拡散の温度依存性に大きな変化が見られました。



SnO2スパッタ薄膜の10ppmアセトンの評価です。応答が67.5あり十分な感度が得られました。エタノールや水素ガスについて評価を進めています。



お問い合わせ先

セラミックス表面・界面グループ
〒305-0044 茨城県つくば市並木1-1
TEL: 029-860-4434
E-Mail: SAKAGUCHI.Isao=nims.go.jp([ = ] を [ @ ] にしてください)