耐熱合金MIチーム

国産超合金の社会実装を支援する予測システムの開発

2020.05.29 更新

航空機産業は日本の持続的発展に直結する重要な成長産業です。航空機エンジン部材の中でもタービンディスクは極めて高い性能と信頼性が要求されるため、国産エンジン開発の最後の砦とされてきました。ここでは、ものつくりの現場が抱える問題に応えることができる、予測プログラムの開発を推進し、ディスク設計・開発・生産を支援を目指します。

専門分野・研究対象

ディスク用耐熱合金は多元系元素による固溶強化、複数の析出相による析出強化、粒界・双晶強化が階層的に働くことにより、要求される複数の特性を同時に達成するよう設計されている。
本研究チームでは、NIMSが提案する「国産ディスク超合金の航空機エンジンへの実装化」という明確な目的意識の下、合金設計、鍛造・熱処理プロセス、電子顕微鏡組織解析、第一原理・分子動力学計算、高温疲労特性評価に関する専門研究者の知の統合を推進します。これにより実際のディスク産業現場に存在する高次元かつマルチスケールな問題を分割・整理するとともに、複雑化した問題に対応可能な、超合金特性予測プログラムの開発に挑戦します。