構造材料研究センターは,構造材料を主な専門とする国内最大の公的研究組織で,国際的にも最大規模を誇っています。2014年に設立された構造材料研究拠点を前身とし,2023年4月からの第5期中長期計画では,「材料創製」と「材料評価」の2分野体制で国土強靭化とカーボンニュートラルの実現に貢献する研究活動を推進しています。創製課題では,極低温・超高温・巨大地震などの極限環境に対応できる構造材料の創製を目指します。評価課題では,特性発現機構を基礎的に解明するためのマルチスケール計測・計算科学による定量予測などの技術開発に取り組みます。また,「産業界の基礎研究所」を標榜し,産学官連携を積極的に推進します。世界最先端の研究設備を開放し,あらゆる材料課題に対して多様な専門家が総合的にソリューションの提供に取り組みます。企業・大学・高専などからの若手研究者,院生・学生を積極的に受け入れ,リカレント教育を含めた人材の育成活動を活発に展開します。さらには,公的機関ならではの材料規格・標準化や事故調査などをこれまで以上に推進し,人命に直結する社会インフラ災害の低減に寄与します。NIMS構造材料研究センターの活動にご理解とご協力を宜しくお願い申し上げます。
構造材料研究センター
センター長 大村孝仁