独立行政法人物質・材料研究機構 (理事長 : 岸 輝雄) ナノ計測センターの
清水 禎 グループリーダーらの共同研究チームは、炭素とマグネシウムの固体NMR等の手法を用いて、葉緑素の一種であるバクテリオクロロフィルc と呼ばれる分子が実際の生体内でどのような構造になっているのかについてその詳細を解明することに成功した。すなわち、およそ百個規模の分子が寄り集まってクロロゾームと呼ばれる積層構造をしていることまでは従来から知られていたが、6種類提案されていた積層構造のうち一種類に特定されることを実験結果から示すことができた。更に、分子同士を結合させて積層構造を作る原因が、水分子とマグネシウムとの化学結合であることも示すことができた。これらの発見は世界でも初めてである。