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ロールス・ロイス、超耐熱合金を物質・材料研究機構と共同研究

ロールス・ロイス
独立行政法人物質・材料研究機構

民間航空、防衛航空、船舶、エネルギー各分野の世界市場において事業展開するロールス・ロイス社およびNIMSは、ガスタービンエンジン向け超耐熱合金の共同研究を行う複数年契約に合意したと発表しました。

概要

民間航空、防衛航空、船舶、エネルギー各分野の世界市場において事業展開するロールス・ロイス社 (本社 : 英国ロンドン、CEO : サー・ジョン・ローズ、以下「ロールス・ロイス」) および独立行政法人物質・材料研究機構 (NIMS、茨城県つくば市、理事長 : 岸輝雄) は、ガスタービンエンジン向け超耐熱合金の共同研究を行う複数年契約に合意したと本日発表しました。

この契約に基づき、ロールス・ロイス航空宇宙材料センター (以下「材料研究センター」) が茨城県つくば市のNIMS千現研究所施設内に開設され、開所式に続き東京都内で記者会見およびレセプションが行われました。

超耐熱合金の共同研究は、主にガスタービン内の最高温部で使用される素材に関するものです。この素材の耐熱性を向上させることにより燃費も向上、その結果、二酸化炭素の排出量が減少するため、性能と環境の両面において有益な結果をもたらすことになります。

耐熱温度の僅かな向上でも非常に大きな燃費の向上につながります。向こう5年間の契約期間にロールス・ロイスが行う投資はこうした目標に向かって用いられ、航空機用エンジンの二酸化炭素排出量を目標値まで削減することで地球規模の環境問題に寄与する道への第一歩となることが期待されます。

材料研究センターのコーディネーターを務めるのは、NIMSの超耐熱材料センター長の原田広史博士およびロールス・ロイス材料担当のチーフテクノロジストのマイク・ヒックス博士です。ロールス・ロイスが世界各地に設立した大学技術センター(UTC)では様々な技術分野におけるプロジェクトが進行していますが、材料研究センターのプロジェクトも同様に進められていく予定です。

この共同研究は、ロールス・ロイスにとって、日本で初めて行う科学研究プログラムへの資金協力ですが、ロールス・ロイスと日本との関わりは長く緊密なものです。1963年の東京事務所開設以来、実に45年の間、製品開発や供給調整において、また、民間航空、防衛航空、船舶、エネルギーの各分野の市場において密接な関係を築いてきました。

ロールス・ロイスは、NIMSとも過去15年に渡り意見交換を通して良好な関係を築いてきました。その間、両社は既存のUTC共同研究にも取り組んできましたが、今後も引き続いてタービン翼板合金(blade alloys)に関する物理学で高名な英国ケンブリッジ大学、材料の可鍛性研究を行う英国バーミンガム大学、コーティング材開発専門の英国クランフィールド大学などと共同研究を行う予定です。

ロールス・ロイスの研究・技術部門ディレクターであり、本日つくば市での材料研究センター開所式典に列席したリチャード・パーカーは次のように述べています。「今回の世界レベルの共同研究モデルは、市場へのより迅速な技術提供を可能にします。我々は全大陸をつなぐ強力な研究ネットワークを有しています。今回の契約は超合金開発に向けた極めて重要な第一歩であり、将来の環境および市場競争面における高い地位を築き上げることに寄与することと信じています。」また、続けて「素材は極めて重要な要素であり、今回の研究はとても意義深いプログラムです。NIMSは高品質な単結晶超合金の開発において輝かしい業績をもっており、前世代の素材においても群を抜いていました。第6世代のニッケル基超合金、さらには温度の段階的変化に対応する前例のない新型合金の開発にも共同で着手していきたいと思っています。」と述べました。

また、NIMSの岸輝雄理事長は次のように述べました。「この事業は2つの点において非常に重要な意味合いをもっています。まず、この研究の成果がガスタービン製造に効果的に生かされること。そして、これが外資企業との初の共同事業例となることです。さらに付け加えるならば、この事業は、1956年に NIMSの前身である金属材料技術研究所 (NRIM) が創設されてから50年目にあたる記念すべき年であり、NIMSにとって画期的なイベントとして、非常に喜ばしいことと思っています。」

契約の一環として、ある材料特性をターゲットとして、高温においての金属疲労の改善やクリープの向上に迫る素材の開発に既に着手しています。


お問い合わせ先

ロールス・ロイス
広報部 日本担当マネジャー
橋詰 千寿子
電話 (03) 3592-0966
ゴリンハリス・インターナショナル
ロールス・ロイス広報担当
谷脇 慶太
電話 (03)5427-7371
独立行政法人物質・材料研究機構
国際・広報室 広報チーム長
川端 千賀
電話029-859-2303
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