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世界初、地上の宇宙環境を利用したタンパク質結晶作成実験で高品質の結晶がえられることが判明 !

独立行政法人物質・材料研究機構

NIMSの強磁場研究センターは、世界で初めて地上の擬似微小重力を利用してタンパク質結晶作成実験を行い、微小重力環境で結晶の品質が向上することを実証した。

概要

  1. 独立行政法人物質・材料研究機構 (理事長 : 岸 輝雄) 、強磁場研究センター (センター長 : 木戸 義勇) の若山 信子 特別研究員は、世界で初めて地上の擬似微小重力を利用してタンパク質結晶作成実験を行い、微小重力環境で結晶の品質が向上することを実証した。
  2. 生命現象の解明、新薬の開発、病気の新規治療法の探索などには、酵素やホルモンなどタンパク質の立体構造・機能の解明が必要であり、そのためにはタンパク質結晶を作成しその構造を決定する必要がある。いかにしてX線構造解析用の品質のよい結晶をつくるかがネックとなっていた。
  3. 結晶を作成する条件としては、地上環境下が最も手軽であるが、重力の影響を受けて構造にゆがみが生じやすく、品質の良いものを得ることが出来ない。一方、宇宙環境下では重力の影響を受けず、結晶がすべての方向に均質に形成されるため、品質の良いものを得られる事がわかっているが、実験が非常に困難である、巨額の打ち上げ費用がかかる等の問題があった。
  4. 上向きの磁気力を利用すると地上で微小重力環境をえることができる。今回、当機構では微小重力環境を提供できる高磁気力小型超伝導磁石を使用し、微小重力では地上よりも高品質の結晶を作成することが可能な事を証明した。
  5. 本成果をさらに進めていく事により、タンパク質の精密な構造を決定することが可能になり、新薬の研究・開発などに大きく貢献するものと期待される。

「図 : 結晶の品質 (B因子) と重力場の関係。Oは微小重力、△は通常重力で作成した結晶のB因子。O、△中の数字は何番めの実験かを示す。」の画像

図 : 結晶の品質 (B因子) と重力場の関係。Oは微小重力、△は通常重力で作成した結晶のB因子。O、△中の数字は何番めの実験かを示す。




お問い合わせ先

研究内容に関すること
独立行政法人物質・材料研究機構
強磁場研究センター 磁場科学グループ 特別研究員
若山 信子 (わかやま のぶこ)
TEL: 029-851-3354 (内線5031)
FAX: 029-863-5441
E-Mail: WAKAYAMA.Nobuko=nims.go.jp
([ = ] を [ @ ] にしてください)
報道担当
独立行政法人物質・材料研究機構 
広報室
〒305-0047 茨城県つくば市千現1-2-1
TEL:029-859-2026
FAX:029-859-2017

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