独立行政法人物質・材料研究機構 (理事長 : 岸 輝雄) 強磁場研究センター (センター長 : 木戸 義勇) 磁場発生技術グループ (グループリーダー : 木吉 司) の浅野 稔久 主幹研究員らは、新しく開発した水冷銅マグネットを既存超伝導マグネットに組み込むことで、一定時間維持する定常磁場としては国内最高の37.86T (テスラ) の発生に成功した。
これまでの国内最高記録は、当機構で発生した37.3T。世界最高記録は、米国・国立強磁場研究所で達成された45.1Tであるが、これに次ぐ世界第2位の記録である。
水冷銅マグネットは、その運転に非常に大きな電力を消費する。今回は、水冷銅マグネットのコイルを構成するビッター盤の形状と積層方法を工夫することで、発生する磁場の強さを0.5 T以上向上させる一方で、通電電力を従来の14.33MW (メガワット) から13.35MWと約1MW低減しており、より強い磁場を長時間発生させることが可能となった。
強磁場研究センターでは、現在ハイブリッドマグネットを含む各種強磁場マグネットを共同利用施設として外部機関に広く開放しており、今回開発したマグネットも外部ユーザーへ提供する予定である。
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強磁場研究センター 磁場発生技術グループ
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浅野 稔久 (あさの としひさ)
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E-Mail: ASANO.Toshihisa=nims.go.jp
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報道担当
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独立行政法人物質・材料研究機構
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〒305-0047 茨城県つくば市千現1-2-1
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