材料科学専門の英文論文誌STAMのインパクトファクターが倍増

2010.06.17
(2010.07.14 更新)


トムソン・ロイター社による国際ジャーナルの評価指数「IF:インパクトファクター」の2009年値がさる6月17日に発表され、STAM誌の2009年 IF値は2.599 となり、2008年から倍増を成し遂げました。

物質・材料研究機構 (NIMS) は、国際的な材料科学専門の英文論文誌 Science and Technology of Advanced Materials (STAM) を刊行し、今年で創刊10周年を迎えました。STAM誌は金属、無機、有機、生体材料などナノテクノロジーを含む全ての材料科学研究分野をカバーし、材料科学に関する研究情報発信の場を世界に提供しています。

トムソン・ロイター社による国際ジャーナルの評価指数「IF : インパクトファクター」の2009年値がさる6月17日に発表され、STAM誌の2009年IF値は2.599となり、2008年のIF値1.267から105%アップと倍増しました。また、STAM誌の属するジャーナル分野「材料科学、学際」におけるジャーナルランキングも、2008年の192誌中86位から2009年の212誌中36 位と大幅にランクアップしました。

これはSTAM誌に掲載される論文の質の高さが広く世界の材料科学研究者に認知され数多く引用された結果であり、 STAM誌が世界の材料科学研究に強い影響を与えつつあることを示しています。

「STAMインパクトファクタ (IF) の推移 (出典 : トムソン・ロイター社 2009年)」の画像

STAMインパクトファクタ (IF) の推移 (出典 : トムソン・ロイター社 2009年)



NIMSはSTAM誌で質の高い論文を提供するという努力の一方で、全ての材料科学研究者が容易にSTAM誌を閲覧できる仕組みを作り上げ、材料科学ジャーナルでは世界で初めてというオンライン (インターネットで閲覧) のみ、オープンアクセス (世界中、誰でも閲覧可) という先端的な取り組みを2008 年から始め、STAM誌に掲載される全論文を全世界に無償で提供しています。国内ではセラミックス協会および日本金属学会の学会誌のIFがそれぞれ 0.862、0.795であるのに比べ、STAM誌の評価の高さは際立っています。