ナノ構造の理論解析と顕微レーザー分光

 顕微レーザー分光などの手法を用いて半導体量子ナノ構造や有機ナノ構造,フォトニック結晶などの電子状態や光学特性を中心に研究を進めています。平成18年度からの第2期中期プロジェクト研究では,(1)GaAs量子ドットをフォトニック結晶光共振器に埋め込んだ試料について,パーセル効果による光放出の促進とフォトニックバンドギャップによる抑制を実証,(2)フォトニックバンドギャップ端の大きな状態密度による光の自然放出の2重増強の実証,(3)単一フォトンフーリエ分光による高分解能顕微レーザー分光法の開発とこれを用いた量子ドット・量子リングの電子状態と緩和過程の解明,(4)ピコ秒レーザーパルスによる共鳴励起を用いた励起子ラビ振動(Qビット演算)の実現,(5)磁場中顕微分光による励起子アハラノフ・ボーム効果の観測,(6)マグネット一体型顕微分光用クライオスタットの商品化,などを達成しました。

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