平成14年度
ナノパーライトを極める
強歪伸線加工した4GPa級パーライト鋼をアトムプローブとTEMによりナノ組織解析を行い、その結果と強度を直接対比させて高強度のメカニズムを解明する。
ナノフェライトを極める
Torsion法でパーライト鋼のセメンタイトを分解させたナノフェライト組織、メカニカルミリングで形成したFe-Cフェライト、レール鋼のwhite layerからFIBを使ってFIM試料を作成し、ナノフェライト中の炭素の分布をアトムプローブで解析する。
ARBでアモルファスシートを作る
Zr/Ni,Cu/Ti/Nbなどアモルファス形成系の金属箔を重ね合わせて繰り返し圧延し、それぞれの金属を強制的に混ぜ合わせて大型アモルファス箔を作成する。この間のアモルファス形成過程をアトムプローブで解析し、固相反応によるアモルファス形成過程を解明する。
Al,Mg合金中のナノ析出組織を解析する
時効硬化性のある超軽量Al-Mg合金に添加元素を加えて、時効硬化を起こさせる。これによって高強度超軽量アルミニウム合金としての可能性を検討。その時効による組織形成をアトムプローブで解析する。さらに実用性の高いMg合金について時効組織をアトムプローブで観察し、ほとんど明らかにされていないMg合金の時効析出過程についての基礎的知見を提供する。