物性理論に基づいた磁性材料設計と性能予測

 磁性理論グループでは、磁性・スピントロニクス材料とそれらから構成される素子開発を効率的に進めるために磁性理論ならびにスピン伝導・熱輸送の理論研究を行っています。物質の電子状態、電気伝導、格子振動を主に第一原理計算を用いて解析することで、より機能的な磁性材料を実現するための指針を提示することを目的にしています。特に、有限温度での磁化の揺らぎや格子のダイナミクスの効果を取り入れて、磁性材料が実際に動作する温度(室温付近)での磁気特性を理論的に明らかにすることに力を入れています。また、最近ではマテリアル・インフォマティクスの手法を取り入れて、より大規模で効率的な磁性材料探索にも取り組んでいます。

概要

最新ニュース

  2022.09.08
三浦良雄グループリーダーが日本磁気学会「優秀研究賞」を受賞しました。受賞の対象となった研究は「磁気接合系におけるスピン依存伝導に関する理論的研究」です。「優秀研究賞」(MSJ Outstanding Research Award)は「一連の研究を通して本学会の発展に貢献があった人に授与する賞」(日本磁気学会HPより)です。
  2021.12.09
只野央将主任研究員(磁性理論グループ)が第16回凝縮系科学賞(理論部門)を受賞しました。授賞対象となった研究は「第一原理に基づく有限温度非調和フォノン物性の研究」です。
  • 第16回凝縮系科学賞受賞者業績紹介 - 只野央将 -
  •   2020.02.06
    只野央将研究員、東北大学、東京大学、理研などで構成される国際研究チームは、温度-23℃というほぼ室温で超伝導になる高圧下ランタン水素が、原子核の量子ゆらぎのおかげで広い圧力域で安定に存在する「量子固体」であることをコンピュータシミュレーションにより発見しました。
  • 《プレスリリース》ほぼ室温超伝導を示す高圧下ランタン水素は量子固体だった~予測より低い圧力で超伝導になる理由を理論的に説明 低圧での室温超伝導実現へ道筋~
  • Nature 578, 66–69 (2020) | DOI : 10.1038/s41586-020-1955-z
  •   2019.09.23
    増田啓介磁性理論グループ研究員、三浦良雄同グループリーダーが第41回応用物理学会優秀論文賞を受賞しました。受賞の対象となった論文は下記です。
  • Jpn. J. Appl. Phys. 56, 020306 (2017) | DOI : 10.7567/JJAP.56.020306

  •   2019.04.01
    理論による新規磁性物理現象の解明とその応用により革新的な技術を創成することを目指した研究を推進するため、磁性理論グループ(Spin Theory Group)が、磁性・スピントロニクス材料研究拠点内に新たに発足しました。
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