田村堅志

1) 研究テーマ

ジオマテリアルをベースにした新規機能性ハイブリッド材料の研究

 

2) 研究の概要

自然界には,私達の生活に利益を与え,また,持続可能な社会を創るために貢献する多様なナノスケール物質やその設計図についての豊富なレシピが隠されています.例えば,身近の岩石鉱物やその風化物である土壌の中にはナノボール,ナノチューブ,ナノシートなど多様な形態のナノマテリアルが含まれていて,それぞれがイオン交換性,吸着性などの化学的性質や,分散・凝集に代表されるコロイド的性質,膨潤性などの物理的性質というユニークな特性を示します.私たち生活は古くからそれらの物質に多くの恩恵を受けてきました.
私達は,生活をより豊にする(工学的な目的を達成する)ために天然鉱物に手を加え,材料として利用したものを『ジオマテリアル』と呼んでいます.

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 当グループでは,目的達成の一手段として複合材料の研究開発を行っています.複合材料は2種類以上の素材を組み合わせることで,さまざまな特性(強度・剛性・靭性・化学的特性など)を向上,あるいは新しい機能を材料に付与することを目的としています.私達は特に複合材料のナノ構造制御によって目的に応じた物性制御を図ることを中心の目的としています.具体的には,(1)有機物質(ポリマー)と無機層状物質(層状珪酸塩に代表されるもの)との相異なる成分をナノメートルスケールで複合化し,構造とモルフォロジー(形態)制御によって得られる「有機-無機ナノコンポジット」の調製,(2)多成分系における「ナノ」構造或いは「超」構造をもつ材料の構築方法の開発です.ジオマテリアルの性質や成因を自然から学び,新しい発想でハイブリッド材料をデザインします.ジオマテリアルとしては,特に層状珪酸塩,層状複水酸化物やアロフェンなどに注目しており,両親媒性金属錯体,各種有機高分子との複合化により,新規な複合材料の開発を目指しています.

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3)ホームページアドレス

 

4) 氏名:

田村堅志

 

5) 所属:

光触媒材料センター ナノ構造制御グループ

 

6)メールアドレス:

TAMURA.Kenji@nims.go.jp

 

7) リンクしたい団体のアドレス

日本粘土学会
http://wwwsoc.nii.ac.jp/cssj2/

 

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