機構の動き

ダルムシュタット工科大学材料試験研究所と研究交流のMOUを調印

 平成16年9月14日、材料基盤情報ステーションおよび超鉄鋼研究センターは、ダルムシュタット工科大学材料試験研究所と研究協力に関するMOU(覚書)を調印しました。構造材料の寿命および強度評価に関する試験研究分野において、情報および人材の交流や共同研究をねらいとするものです。
 ダルムシュタット工科大学材料試験研究所は、第2次世界大戦以前から長時間クリープ試験を手がけるなど、特に高温材料強度試験研究では欧州を代表する研究機関で、クリープ、クリープ疲労、き裂成長挙動、多軸挙動など、材料強度研究で多くの研究成果を上げ、データの蓄積を行ってきています。また、このような材料強度研究に必要な材料試験法および評価法の国際標準活動にも積極的に参加しています。
 当面は、情報交流や相互訪問を通して研究協力を進めて行くこととし、平成17年秋にダルムシュタットで長時間強度評価に関するワークショップを開催する予定です。


メキシコの国立科学技術研究所とMOUを調印
 平成16年9月30日、物質研究所は、メキシコの国立サンルイスポトシ科学技術研究所(IPICyT)と、ナノ構造物質の創製・評価とモデリング分野での研究協力に合意し、MOU(覚書)を調印しました。この研究協力のねらいは、IPICyTが有するカーボンナノチューブなどのナノ物質の創製と理論計算に関する優れた研究ポテンシャルと、物質研究所がこれまで培ってきたBNナノチューブなどの新規ナノチューブの合成とTEMによる構造解析技術に関する研究ポテンシャルを合わせ、ナノスケール物質の基礎と応用に関して幅広い共同研究を行うことにあります。
前列左から、渡辺所長、モラン・ロペス所長、テロネス博士(兄)
後列中央、板東ディレクターとテロネス博士(弟、ICYSフェロー).


ベドノルツ博士、NIMSをご訪問
 平成16年10月1日、IBMチューリッヒ研究所のベドノルツ博士がNIMSを訪問されました。ベドノルツ博士は、酸化物の高温超伝導体の発見により、1987年に37歳の若さでノーベル物理学賞を受賞されています。当日は、博士の最近の研究テーマであるペロブスカイト系酸化物を使った不揮発性メモリーの材料と電気特性について講演をされたほか、関連するグループの訪問、新材料開発についての研究打ち合わせ、実験室のご視察、ICYSフェローとの懇談など、忙しいスケジュールをこなされました。

講演中のベドノルツ博士.


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