国際連携 I
(姉妹機関との共同研究)

NIMSからI2MSへ
― 国際連携特集号の発刊にあたって ―

国際・情報室
藤田 高弘


 今号から3回に亘って、国際連携機関との共同研究の中から研究成果の一端を報告します。今月号では姉妹機関との共同研究のトピックスを、11月号と12月号では個別共同研究のトピックスを紹介していきます。
 NIMSは、外国の研究機関・研究者との交流に積極的に取り組んできました。その結果、これまでに協定を取り交わした外国の連携機関の数は、姉妹機関7、個別共同研究48、連携大学院6となっています。これらの数字に表れないグラスルーツの交流は、この何倍もの規模であると推定しています。異分野・異文化の交流は研究の活性化に必須であり、国際連携についてはさらに踏み込んだ活動を展開していきます。
 国際連携を行う目的のひとつとして、物質・材料研究に関する情報収集があります。各国の情報をデータベースとして整理・蓄積し、NIMSはもとより我が国の物質・材料研究の戦略策定のための基礎データとして提供・発信することは、物質・材料研究における中枢機関としての責務であると考えています。この目的で8月に国際・情報室が発足しました。従来の国際連携の推進だけではなく、物質・材料研究の情報発信基地としての役割を室のミッションに加え活動を開始しています。
 国際的に開かれた研究所へと脱皮することはNIMSの課題のひとつです。そのためには、研究所の運営を国際的にバリアフリーとしなければなりません。マネージメントの改革、英語の公用語化、制度の合理化など課題は山積しています。これらを克服しようという取り組みのひとつが、昨年より開始したInternational Center for Young Scientists (ICYS)です。このプログラムを通してNIMSの国際化を図っていく予定です。
 National Institute for Materials Science (NIMS)からInternational Institute for Materials Science (I2MS)となること、それがわれわれの目標です。

図 国際連携の状況.


トップページへ