機構の動き

中国科学院の2機関と包括的研究協力協定を締結

 このたびNIMSは、中国科学院の物理研究所、金属研究所と包括的な研究協力に関する協定を締結しました。岸理事長が中国を訪問し、平成16年5月26日に北京で物理研究所のWang所長と、同27日に瀋陽で金属研究所のLu所長と、それぞれ協定書に署名をしました。
 中国科学院は108の研究所から成る巨大な研究集団で、39,000名の研究者が研究に従事しています。その中でも物理研究所と金属研究所は、材料科学分野で目覚しい研究成果をあげておりその前途がおおいに嘱望されています。世界のトップクラスの研究機関と包括的提携を進めているNIMSにとって、両研究所はまさに相応しい提携機関です。
 研究者レベルではすでに幅広い交流が行われていますが、今回、研究・人材交流をさらに推進するためにICYSフェローに中国科学院の枠を設け、教授・助教授クラスの若手研究者を派遣していただくことで合意しました。本年4月から物理研究所の研究者1名がICYSフェローとして研究に従事していますが、7月から金属研究所の研究者1名がさらに加わります。

物理研究所Wang所長(右)とNIMS岸理事長(左)
(中国の北京にて)

金属研究所Lu所長(右)とNIMS岸理事長(左)
(中国の瀋陽にて)



横浜国立大学と連携大学院制度による提携を開始
 昨今の材料開発は、単なる性能の高度化から、環境との調和あるいは安全などの実用環境も含めた総合的な要請を理解した上で進めることが必要となっています。
 この提携は、実用の視点を踏まえた先端的なNIMSの材料設計研究者と、体系化した基礎学問の創造をめざす大学の研究者の連携により、複雑化、高度化した材料開発への要請を理解し実現できる人材を生み出すことを目的としています。
 具体的には、横浜国立大学の大学院に連携講座「応用材料設計工学コース」を設置し、NIMSの研究員3名が同専攻の客員教員となり、横浜国立大学において「相平衡計算材料科学」、「材料組織計算工学」および「構造材料設計学」の講義を行います。また、希望する大学院生についてはNIMSでの研究指導も行う予定です。

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