機構の動き

若手国際研究拠点が本格スタート

 昨年7月号のNIMS NOWでもお知らせしましたとおり、若手国際研究拠点(International Center for Young Scientists; ICYS)は、(1)若手主体、(2)国際化、英語の公用語化、(3)異分野融合、(4)自主独立をキーワードに、若手の優れた研究者をICYSリサーチフェローとして採用し、自らのアイデアに基づき、自主独立をモットーに研究を遂行するというプログラムです。
 昨年8月、10月、12月の3次に亘ってリサーチフェローの募集を行った結果、その応募者総数は49ヶ国、528名に達しました。このうち27名(16ヶ国)が採用され、昨年10月から順次着任しています。異なる分野、異なるメンタリティの研究者が同一フロアに集合し、互いに切磋琢磨できる環境ができてきています。
 ICYSリサーチフェローの研究は自主独立で行うのが原則ですが、リサーチフェローの円滑な研究の遂行をサポートするため、20名以上のアドバイザーをおいています。また英語の堪能な事務およびテクニカルスタッフがリサーチフェローの研究活動をサポートしています。
 ICYSは昨年9月に正式発足しましたが、本拠地となるナノ・生体材料研究棟が本年2月に竣工し、暫定的に利用していた居室からの移転が完了、3月には走査型電子顕微鏡などのICYS用の設備も納入されました。また4月には新たに12人がリサーチフェローとして着任するなど大きな節目を迎え、このプロジェクトが名実ともに本格スタートしたといえます。
 6月1日には東京の新丸コンファレンススクエアにて、江崎玲於奈氏らを招き、「若手国際研究拠点設立シンポジウム〜卓越した若手研究リーダーの発掘と育成〜」を開催予定です。詳細につきましてはICYSホームページをご覧ください。皆様のご参加をお待ちしております。なお、ICYSのホームページはこれまで英語だけでしたが、日本語も新たに加えて一新いたしました。リサーチフェローやアドバイザーの紹介、研究成果などを随時公開していく予定ですので、ご期待ください。

若手国際研究拠点ホームページ
http://www.nims.go.jp/icys/





ナノ・生体材料研究棟完成
 NIMSにおけるナノテク研究と生体材料研究の拠点として平成14年10月より建設が始まりました「ナノ・生体材料研究棟」が平成16年2月に完成いたしました。建物は、地上5階建(高さ約30m)で実験室面積が4,928m2、研究居室面積が1,958m2となっており、クリーンルームやナノ・バイオデバイスを作製することを目的としたファウンドリーなどが設置され、約200名の研究関係者が研究業務に従事することになります。
 また、4階の一部と5階は、若手国際研究拠点(ICYS)に集まる世界各国の優秀な若手研究者が、独創的な研究を積極的に進められるよう個室の研究居室を設置した専用エリアとなっています。

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