機構の動き
マックスプランク金属研究所との姉妹機関連携について

評価・国際室


 平成14年5月31日、NIMS とドイツのシュツットガルト市にあるマックスプランク金属研究所(Max Plank Institut fuer Metallforschung,MPI-MF)との間で、包括的な研究協力に関する協定を締結し、姉妹機関としての連携を深めていくことになりました。具体的には、両機関において既に実施されている研究の中から、両機関に共通し関心のある分野を共同研究テーマとして取り上げていくこと、共同研究として取り上げたテーマに対し両機関が積極的に支援を行うこと、情報及び研究者の交換等を支援して進めていくことの3点が、今回の研究協力協定の骨子となっています。
 この協力協定の趣旨を受けて、第1回 NIMS / MPI - MF ワークショップが、平成14年10月9日〜10日にシュツットガルトのマックスプランク研究所で開催されました。このワークショップでは、NIMS から10件、マックスプランク研究所から9件の最新の研究報告があり、報告に対し活発な討論が展開されました。研究報告会終了後には、若手研究員の案内によりマックスプランク研究所の施設見学が行われました。
 今回のワークショップを通じていくつかの提案があり、今後、本格的な共同研究として発展することが期待されています。具体的には、既に連携をとりつつ進められてきたナノマテリアルの透過電子顕微鏡(TEM)解析、コンビナトリアル手法による電子素子製造技術などの研究課題については、共同研究としての体制を整え両機関で積極的に支援していくことで合意に達しました。
 このように、今後も相互にワークショップを開催していくことにより、姉妹機関としての連携を強化していく予定です。


ドイツ・シュツットガルト大学材料試験研究所と研究協力

超鉄鋼研究センター
材料基盤情報ステーション


 超鉄鋼研究センターと材料基盤情報ステーションは、2002年10月11日に、ドイツ・シュツットガルト大学の材料試験研究所(Staatliche Materialpruefungstanstalt,MPA)と研究協力の覚書を締結しました。今回の協力内容は、人材交流や共通テーマでのワークショップを開催することにより、先進鉄鋼材料研究や材料信頼性研究の分野で、国際交流を促進することが基本になっています。
 覚書締結に先だって、10月10, 11日の両日、発電用 9 - 12Cr フェライト鋼に関する MPA - NIMSワークショップが MPA で開催されました。先進耐熱鋼開発、実プラントで使用されている耐熱鋼の長時間クリープ強度評価、寿命予測などに関して約30件(うち、NIMS から10件)の研究発表と活発な討論が行われました。今回のワークショップは、2000年3月に MPA で開催した第1回、2001年3月に NIMS で開催した第2回に続く第3回で、ドイツ、日本、英国など14ヶ国から約100名の研究者が参加しました。次の第4回は、2004年3月頃に NIMS で開催する予定です。
 今後、両機関を軸に研究交流が進めば、耐熱鋼だけでなく各種構造材料について、ヨーロッパ諸国との材料研究の連携・協力が大きく発展するものと期待されます。


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