機構の動き
研究者個人業績評価システムの構築

総合戦略室


 研究者を励まし、優れた研究活動を奨励するという考えのもとに研究成果を適切に評価することは、競争的で開かれた研究環境を産み出し、研究者の創造性を発揮させ、優れた研究成果を創出することに繋がります。
 NIMS ではこのような観点のもとに、より公平に、また透明性・納得性の高い研究業績の評価を行うことができるよう新しい研究者個人業績評価システムを構築し、平成14年度から導入することにしました。
 新しい評価システムでは、研究業績として論文、特許、ものつくり、科学技術貢献として機構内外における多種多様な活動を対象として評価します。論文(Paper)は、インパクトファクターで重み付けをして質の評価も行います。特許(Patent)は、出願件数だけでなく、実施許諾、技術移転など産業界への貢献を重視します。ものつくり(Product)は、データベース、標準化、新物質創製など論文・特許だけでは評価できないアウトプットを対象としています。このように3Pをバランスよく評価することで、従来陥ることが多かった論文偏重をなくすようにしました。また、科学技術貢献では、外部資金獲得、研究者育成、産業界との連携など研究に関連する広範な領域でのアクティビティを評価します。
 実際には各評価項目について点数化し定量的に取り扱いますが、評価の視点は、各項目の総合点数だけでなく、一項目でも優れた人には高い評価をするということに重点を置いています。結果は、次年度の処遇に反映させることとしています。
 研究職の適切な評価と処遇への反映は、国の方針でもありますが、研究者一人一人がやる気を持ち、優れた成果が創出される、そのような環境作りに NIMS としても引き続き努力して行きたいと考えています。


アドバイザリーボード会議報告

総合戦略室


 NIMSでは、機構全体の運営に関して外部からの幅広い意見を取り入れ、改善をしていくために、種々のアドバイスをもらうことができる制度としてアドバイザリーボードを設置しています。そのメンバーは、産学官各界における国内外の有識者(国内7名、国外5名)から構成されています。この第1回の会議(国内のメンバーによる会議)を去る7月12日に開催しました。
 今回の会議では、産業活性化への寄与、費用対効果の向上、研究テーマの評価等について活発に議論がなされ、多くの意見が出ました。これらの意見に対してNIMSでは、企業との連携促進、研究予算の効果的配分、研究テーマの適切な評価方法等について、機構の運営・活動に反映すべく検討を行っているところです。
 会議は今後も定期的に開催することとしており、第2回は平成15年1月に国外のメンバーによる会議を予定しています。


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