ナノマテリアル研究所の紹介

ナノマテリアル研究所長 吉原 一紘


 ナノマテリアル研究所は、ナノメータスケールの大きさで物質・材料の構造を制御して、それらの構造が発現する物性を利用した新しい素子材料の開発を行うことにより、高度情報化社会や持続可能な社会の実現を目指しています。ナノマテリアル研究所は4つの研究グループに分かれています。ナノ物性研究グループは量子コンピューターの基盤技術の開発や、ナノ構造に起因する新しい量子効果を発見する事を目指しています。ナノデバイス研究グループは次世代の情報技術の基本となる新しいデバイスの開発を目的として、論理演算素子、波長変換素子、光スイッチ、電子波素子、高周波発振素子などの材料開発を目指しています。ナノファブリケーション研究グループではナノ構造の創製技術や構造解析技術を高度化することにより、磁性材料や電子・光変換材料などの開発を目指しています。ナノシンセシス研究グループではナノ構造を持つ新しい物質を合成して、その構造解析や物性評価を行います。
 ナノテクノロジーやナノマテリアルに関する研究分野は大変広く、また、その波及効果も大きいため、国内の大学・産業界・公的研究機関ばかりでなく全世界の研究機関との共同研究が必要です。そのために、ナノマテリアル研究所では、任期付き研究員制度を活用して各方面から若手の研究者を雇用すると共に、国内外の著名な研究者からなる運営委員会を設け、研究課題の選定や推進方策について助言をいただくことを計画しています。また、定期的にナノマテリアルに関する国際シンポジウムを主催するなどして、国際的な研究ネットワークを形成することを計画しています。
 ナノマテリアル研究所は、今後の物質・材料研究における最も重要な部分を担っており、世界をリードする中核研究所となることを目指しております。




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