環境・エネルギー材料研究展

期間中は多くの方にご来場いただき、まことにありがとうございました。

平成20年5月29日(木)・30日(金)の二日間に渡って開催された 『環境・エネルギー材料研究展』は、両日とも多くの方にご来場いただき、 盛況のうちに無事閉幕を迎えられましたことをご報告いたします。

岸NIMS理事長の開会挨拶で開幕した初日は、 小池百合子 衆議院議員・元環境大臣をはじめ、 山本良一 東京大学生産技術研究所 教授、 西岡秀三 国立環境研究所 特別客員研究員、安井至 科学技術振興機構研究開発戦略センター 上席フェローなど、 各方面の著名な有識者による講演を多くの方にご傾聴いただきました。

また続く二日目も、非常に多くの皆様にご来場いただきました。 88分野の最先端研究展示ポスターセッションでは、 研究者とご参加の皆様との活発な質疑応答が交わされ、 環境・エネルギー問題に関わる研究への関心の高さを伺わせました。 また11社による企業展示でも、環境・エネルギー問題に寄与する 製品・サービスの展示の解説に多くの方が耳を傾けていました。

さらに高校生による研究発表展示では、高校生らしいユニークな 切り口による研究発表が行われ、発表者との討論では、来場者はもとより 出展の研究者からも強い関心が寄せられていました。 熱心に展示内容について説明する姿からは、将来の日本の科学技術を担う 可能性のある、次世代の存在を確かに感じることができました。

これらのことから、ご出展・ご講演された各方面の方々はもとより、 ご参加いただいた皆様も含め、全体的な環境・エネルギー問題に対する 意識の高さを伺い知ることができました。

今後ともNIMSでは、当展示会での成果や反応を参考に、 環境・エネルギー問題を見据えた各研究を、 さらに推進していきたいと考えていますので、 より一層の応援を賜りますよう、どうぞよろしくお願い申し上げます。

2008年6月 環境・エネルギー材料研究展 組織委員会

「環境・エネルギー材料研究展」開催にあたって

人為的行為の影響による気候変動の拡大や資源の安定かつ持続的な供給への懸念など、地球環境問題はいまや国際的なセキュリティー問題であり、世界各国がその叡智を結集して解決に向かわねばならない課題となっています。

こうした問題の解決には、環境配慮型の社会・経済システムへの転換や、あらゆる生活の場におけるライフスタイルの見直しなど、これまでの人類知を結集した総合的な取り組みが必要です。中でも、これまでの進歩の推進力であった技術的イノベーションをいかに使いこなし得るかは、生産基盤として人類知結集を実現する上で不可欠の要素です。これまでの世界的経済発展を支えてきた国々は、材料、エレクトロニクス、メカニクス、バイオ、インフォメーション、医療などそれぞれの国の得意な分野を結集し、エコイノベーションに向けた国際的な共同・協力を推し進めていく必要があります。

このような国際的な取り組みにおいて、我が国が大きく貢献できる分野は、「ものづくり・材料技術」です。我が国は、世界をリードする材料生産量を誇り、現在でも高い信頼性のある材料や高度なテクノロジーを集約した材料では国際的に高い評価を獲得しています。この世界の最先端にある材料技術を大きく発展させ、国際的なエコイノベーションの物質的基礎に大きく貢献していくことは、地球環境問題に関する国際セキュリティーに対する国際貢献として大きく期待されています。

今回の取り組みは、このような我が国の持つ国際エコイノベーションに関する貢献の「底力」を結集し、それぞれの技術開発が個別単独ではなくさまざまな関連要素の連携の中で進められているのだということやその高い開発ポテンシャルを開発者や研究者同士で確認し励ましあうとともに、社会的にも環境・エネルギー問題を解決するうえで世界最高の材料技術がもつ可能性を提示し、夢のある持続可能なライフスタイルの構築に役立てようというものです。

ものづくり・材料に係わる研究者と開発者のみならず、それらを用いた製品やサービスの提供者、さらには最終的な選択を下す使用者や消費者の方々の積極的な参加を呼びかけます。

2008年1月 環境・エネルギー材料研究展 組織委員会

開催概要
名称

環境・エネルギー材料研究展

世界に誇るエコイノベーションの切り札:材料技術ここにあり
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会期 2008年5月29日(木)~30日(金) 
10:00~17:00(29日)、10:00~16:00(30日)※ともに9:30会場
会場
東京ビッグサイト
東京都江東区有明3-21-1
29日:会議棟レセプションホールB
30日:会議棟レセプションホールA・B
入場料 無料
主催 独立行政法人 物質・材料研究機構
協力 エコマテリアル・フォーラム
講演企画(5月29日)
世界貢献と知のインテグレーション
有識者・海外招待者により環境・エネルギー材料が必要とされている背景や国際的な協力要請を浮き彫りにする。
先端研究展示(5月30日)
究極の資源・エネルギー利用を目指して
環境・エネルギー関連材料分野(E&E)の88分野(Eighty Eight)からの展示
企業展示(5月30日)
世界に誇る解決力
エコプロダクツ展参加企業などによる展示
社会企画(5月30日)
高校生からの公募による研究展示
高校生からの公募による環境・エネルギー材料と利用についての研究展示
問合先 独立行政法人 物質・材料研究機構 企画部広報室
TEL. 029-859-2026(土・日・祝日を除く9:00~17:00)
FAX. 029-859-2017
組織委員会
委員長
知京 豊裕 NIMS半導体材料センターセンター長
委員
原田 幸明NIMS材料ラボラボ長
西村 睦 NIMS燃料電池材料センターセンター長
葉 金花 NIMS光触媒材料センターセンター長
篠原 嘉一NIMS材料ラボエコエネルギーグループグループリーダー
井出 邦和NIMS材料ラボ基盤研究グループ主任研究員
小森 和範NIMS超伝導材料センター、広報室併任主任研究員
兵藤 知明NIMS企画部広報室室長
阿部 英喜理化学研究所先任研究員
位地 正年日本電気株式会社中央研究所ナノエレクトロニクス研究所主席研究員
福永 隆男古河電気工業(株)環境エネルギー研究所環境技術開発部担当部長
梅澤 修 横浜国立大学大学院工学研究院機能の創生部門教授
古山 輝夫新日本製鐵(株)環境部環境防災技術グループグループマネージャー
水谷 広 日本大学生物資源科学部教授