ハイスループット第一原理計算による安定な三元規則ホイスラー合金の探索
3元系の規則ホイスラー合金27,865組成を対象に網羅的な第一原理計算を実施し、過去最大規模となる包的なホイスラー合金データベースを構築しました。主な成果は以下の通りです。(Xiao & Tadano, 2025)
スーパーコンピュータ「富岳」を用いてフォノンの網羅計算を行い、従来見落とされていたフォノン安定性を含めて結晶安定性を精密に評価しました。その結果、安定性の高い約4,000組成を特定しました。さらに、構成元素X,Y,Zごとに①熱力学的に不安定、②熱力学的には安定だがフォノン不安定、③熱力学的・フォノンとも安定の3種類に分類し、安定性マップを体系的に構築しました(右下図)。
今回の網羅計算により、X2YZの組成を取る規則ホイスラー合金(regular構造もしくはinverse構造)はZ原子の第一イオン化エネルギーと原子半径が小さいほど安定性が高くなる傾向があることを示しました。一方、XYZの組成を取るハーフホイスラーではX原子の原子半径よりもY原子の原子半径が大きい事が重要であり、安定なハーフホイスラーの94%はこの条件を満たすことを明らかにしました。
キュリー温度・ネール温度を網羅的に計算し、磁気転移温度が室温以上でかつ結晶安定性が高い約600組成を見出しました。その中には、全磁気モーメントがゼロに近い補償フェリ磁性体候補を47種が含まれています。これらの候補に対して大きな異常ホール効果・異常ネルンスト効果を示す物質をそれぞれ12種・8種見出しました。
スーパーコンピュータ「富岳」を用いてフォノンの網羅計算を行い、従来見落とされていたフォノン安定性を含めて結晶安定性を精密に評価しました。その結果、安定性の高い約4,000組成を特定しました。さらに、構成元素X,Y,Zごとに①熱力学的に不安定、②熱力学的には安定だがフォノン不安定、③熱力学的・フォノンとも安定の3種類に分類し、安定性マップを体系的に構築しました(右下図)。
今回の網羅計算により、X2YZの組成を取る規則ホイスラー合金(regular構造もしくはinverse構造)はZ原子の第一イオン化エネルギーと原子半径が小さいほど安定性が高くなる傾向があることを示しました。一方、XYZの組成を取るハーフホイスラーではX原子の原子半径よりもY原子の原子半径が大きい事が重要であり、安定なハーフホイスラーの94%はこの条件を満たすことを明らかにしました。
キュリー温度・ネール温度を網羅的に計算し、磁気転移温度が室温以上でかつ結晶安定性が高い約600組成を見出しました。その中には、全磁気モーメントがゼロに近い補償フェリ磁性体候補を47種が含まれています。これらの候補に対して大きな異常ホール効果・異常ネルンスト効果を示す物質をそれぞれ12種・8種見出しました。